Google アナリティクスでキーワードの多くが「(not provided)」と表示されるようになり、流入キーワードがわからなくなる時代が到来しようとしています。
しかし、インハウスSEO担当者はもちろん、リスティング広告運用担当者にとっても、検索ユーザーの直接的なニーズを把握できる流入キーワードは重要ですよね。
そこでインハウスSEO担当者の救世主となるのが、Google Search Console、通称サチコです。
本記事ではGoogle Search Consoleを活用したSEOパフォーマンスツール「Paddle SEO(パドルSEO)」を使用した流入キーワードの分析方法をご紹介します。
Paddle SEOとはGoogle BigQuery/BIツールTableau/Google Search Consoleと連携し、流入キーワードやランディングページからSEO上の改善施策を導き出すSEOモニタリングツールです。
Web担フォーラムでも話題!SEOパフォーマンスツール
2016年3月22日、当社はSEO解析ツール「Paddle SEO」をリリースしました。「Paddle SEO」は、WEBマーケターのPDCAを支援しSEO上の改善施策を導き出すことで、WEBサイトにおける自然検索流入からの収益向上を強力にサポートするツールです。
プレスリリース時にはWeb担当者フォーラムなどのウェブメディアへの掲載やSNSでの拡散などにより、多くの反響をいただきました。
しかし、サービスをたくさんの方に知っていただくためには、メディア掲載やSNS、PPC広告からの集客だけではなく、自然検索での流入が欠かせません。
そこで、Paddle SEOリリースから約1か月間の自然検索流入におけるパフォーマンスを、Paddle SEOを使って分析してみたいと思います。
Paddle SEO関連ページのSEOパフォーマンスをPaddle SEOで分析
サービスリリース時に自社で発信したのは以下の3ページです。
1.Paddle SEOサービスページ
2.プレスリリースページ
3.Paddle SEO関連ブログ記事「サーチコンソールデータ徹底活用!Paddle SEO でできること。」
公開日はすべて2016年3月22日。メディア向けプレスリリースを行ったのも同日です。
各ページの自然検索での表示回数とクリック数は以下の通りです。
自然検索ではまだまだといったところです。公開から1ヶ月間どういったキーワードで検索されていたのでしょうか。
Paddle SEOに関連するページのSEOパフォーマンスのうち、今回は”流入キーワード”についてPaddle SEOを使って分析してみたいと思います。
複数ページのキーワード別流入指標を分析
今回のように1つのサービスを複数ページで紹介している場合には、サービス全体の流入キーワードや表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位(以下SEO流入指標)を分析することができる「クエリ別詳細レポート」が役立ちます。
クエリ別詳細レポートは、検索キーワード単位のSEO流入指標を調べることができるレポートです。
「表示回数(≒検索ボリューム)の多い順」のように各指標を昇順降順で並び替えたり、「クリック数10以上」のように任意のフィルタを設定したりすることが可能なので、SEO上の色々な気づきを得られるレポートになっています。
今回は、特定のページに対して流入、表示されたキーワードを知りたいので、対象の3ページをフィルタで絞り込みます。
下記の赤枠で囲った箇所がページのフィルタになります。
複数値を指定する場合は「リストから選ぶ」「部分一致」が自由に選べるので、今回対象となる3ページのURLを指定します。
「SEO」というキーワードのほかに、「search console」や「ツール」などのキーワードが目立ちます。
Paddle SEOは「Google Search Consoleを活用し、パフォーマンスを分析し、可視化するモニタリングツール」なので、まずまず狙ったキーワードで検索されているなという印象です。
もちろん、Google Search Consoleの検索アナリティクスでも、ページを絞り込んだ検索クエリ別のSEO流入指標を確認することは可能です。
しかし、ページフィルタの設定が「次を含むURL」「次を含まないURL」「次と一致するURL」の3パターンとなっているため、URLに統一性がない場合は今回のようなレポートを1画面で作成することはできません。
Google Search Consoleを操作すれば、見たいレポートを作成することはできますが、その都度画面を操作する必要があり、現実的ではありませんよね。
ページ単位の流入キーワードにドリルダウン
サービス全体の流入キーワードを把握した次のステップとして、各ページごとの流入、表示キーワードを確認してみます。
1.Paddle SEOサービスページ
Paddle SEOサービスページは、3ページ全体の流入の約6割を占めるため、全体のレポートと流入キーワードはあまり変わりません。
2.プレスリリースページ
プレスリリースのタイトルが「SEO解析ツール「Paddle SEO」をリリース」となっていた影響もあり、全体では気づかなかった「解析」というキーワードが目立つことに気づきます。
自然検索での流入自体が少なく、注力すべきページではないので、プレスリリースページ自体にSEO施策を積極的にとることはありませんが、「SEO 解析」というキーワードでの検索ニーズがあり、かつ上位表示が比較的容易に実現しやすいという気づきを得ることができました。
3.Paddle SEO関連ブログ記事「サーチコンソールデータ徹底活用!Paddle SEO でできること。」
ブログタイトル及びtitleタグに含まれる「サーチコンソール」や、記事内に登場する「大規模」というキーワードが目立ちます。記事本文中に「大規模」という記述は1箇所だけなのですが、著者プロフィールに
adidas Japanを始めとする多数の大規模サイトにおいてSEOを成功させ
という記述が含まれていることも影響している可能性があります。
「大規模」を含むキーワードには、あまり意識して注力してきませんでしたが、ターゲット層である「大規模サイトのSEO担当者」にアプローチすべく、記事の執筆やサービスページの改修に力を入れていく必要があるということが分かります。
脱線:Paddle SEOって大規模サイト向け?
Paddle SEOをまだよく知らない方は、なぜこのサービスが大規模サイト向けなのかあまりはっきりしませんよね。
なぜ大規模サイトのSEOパフォーマンスモニタリングに適したツールなのか、簡単にご紹介したいと思います。
大きな理由としては、
- 1.検索アナリティクスと比較して扱えるデータ量が膨大
- 2.データの可視化(ビジュアライズ)にBIツールTablauを使用
の2点が挙げられます。
1.検索アナリティクスと比較して扱えるデータ量が膨大
まず取得データ、蓄積データ数の量が検索アナリティクスと比較して膨大であることが挙げられます。
キーワード取得件数 | データ取得期間 | |
検索アナリティクス | 999件/日 | 過去90日 |
Paddle SEO | 5000件/日 | 契約時から90日前を起点とする全期間 |
また、キーワードを全件取得するためGoogle Search Consoleに複数プロパティを登録していたとしても、Paddle SEOでは複数のデータに接続できるので、1つのアカウントでサイト全体のデータを取得することが可能になります。
2.データの可視化(ビジュアライズ)にBIツールTablauを使用
Paddle SEOでは、データを可視化する強力なBIツールTableauを使用しています。ドラッグ&ドロップ操作で驚くほど簡単に膨大なデータをビジュアライズすることが可能になります。
Tableuって何? という方にはこちらの記事がおすすめです。
まとめ
今回の記事では、Paddle SEOを用いて複数ページの「流入キーワード」を把握する方法、及びPaddle SEO自体について簡単にご紹介しました。Paddle SEOでできることは多岐にわたるので、これからも活用方法を少しずつご紹介していきたいと思います。
Paddle SEOにご興味がある方は、機能を体験していただけるデモアカウントをご用意していますので、
Paddle SEOサービスサイトの問合せフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!