ブログや記事などを書いているけれども、より検索してもらえるにはどうすれば良いかお悩みの方はいませんか?そんな方におすすめしたい「Article(記事)構造化データ」について解説していきます!

Article(記事)構造化データの実装方法やSEOへの影響など気になる方はぜひ参考にしてください。

Article(記事)構造化データとは?

構造化データとは

そもそも「構造化データ」とはどのようなものか解説します。

検索エンジンやクローラーはページ内の情報を読み取ろうとしますが、HTML内に書かれている情報だけでは、それが何を意味するのか正確に理解することはできません。構造化データで情報を記述すると、ページ内の文字やコンテンツが何を示すのかをより正確に検索エンジンやクローラーに伝えることができるようになります。また構造化データを追加することで、検索結果画面のリッチリザルトとして表示される可能性が高まります。

構造化データで記述できる情報には様々なタイプがあります(レシピ、書籍、パンくずリスト、イベント、よくある質問、求人情報など)。今回はそのなかのArticle(記事)について解説していきます。

Article(記事)構造化データを追加するとどうなる?

前述のとおり、構造化データは検索エンジンやクローラーにページ内の情報を理解させやすくするためのものです。特にArticle(記事)構造化データは、記事コンテンツ系のページに追加することで、「記事の内容」や「著者情報」などを正確に検索エンジンやクローラーに伝えることが可能になります。

また、リッチリザルトとして表示されると、検索結果画面のトップニュース枠で以下のように表示されます。

(例)「ランニング」で検索した際に表示されるリッチスニペット表示
「ランニング」で検索した際に表示されるリッチスニペット表示

Googleトップニュースとして表示されるほか、Googleアシストなどの検索結果として表示される可能性が高まります。

Article(記事)構造化データをマークアップするメリット

メリット1. Googleのページ理解促進

Googleが構造化データの情報を理解することで、ページ情報をより理解してもらうことに繋がります。

メリット2. E-E-A-Tにも効果的

2022年12月15日にGoogleは、「検索品質評価ガイドライン」 を更新しました。

この更新でGoogleは、従来まで評価基準として定義されていた「E-A-T」に、新たに「E : experience(体験)」 を追加し、「E-E-A-T」としました。コンテンツのTrust(信頼性)を裏付けるための要素が増え、今後はより「情報の質×信頼性のある情報」が求められるようになりました。

Googleは「E:experience」 を、”コンテンツ制作者がその分野をどの程度「経験」しているのかを測るための指標“ としています。つまり、記事においては「誰が」書いているのか、という点が重要になります。

そのため、Article(記事)構造化データを追加する際に著者情報を入れると、E-E-A-Tを高めることにつながります。

メリット3. 検索結果画面の占有率を高める

リッチリザルトとして表示された場合、表示する内容が増える分、検索結果画面の占有率が上がります。

近年、Googleの検索結果画面は多様化が進んでおり、自然検索で1位を獲得することだけがSEOで重要というわけではなくなってきています。そういった状況の中でも、検索結果画面で表示される面積を増やしていくことは、サイトのパフォーマンスを最大に発揮する一つの手段になると思います。

Article(記事)構造化データマークアップの記述方法とポイント

Article(記事)構造化データマークアップ記述方法

GoogleではJSON-LD形式、microdata形式、RDFa形式の3種類の構造化データを使用することができます。今回はJSON-LDでのマークアップ方法を紹介します。

以下、JSON-LDのArticle(記事)構造化データの記述例になります。
※赤字部分は記事によって内容を変更することが可能

<html>
    <head>
    <script type="application/ld+json">
    {
        "@context": "https://schema.org",
        "@type": "NewsArticle",
        "headline": "Title of a News Article",
        "image": [
        "https://example.com/photos/1x1/photo.jpg",
        "https://example.com/photos/4x3/photo.jpg",
        "https://example.com/photos/16x9/photo.jpg"
        ],
        "datePublished": "2015-02-05T08:00:00+08:00",
        "dateModified": "2015-02-05T09:20:00+08:00",
        "author": [{
            "@type": "Person",
            "name": "Jane Doe",
            "url": "https://example.com/profile/janedoe123"

        },{
            "@type": "Person",
            "name": "John Doe",
            "url": "https://example.com/profile/johndoe123"
        }]
    }
    </script>
    </head>
    <body>
    </body>
</html>
プロパティ 必須・推奨 定義
headline 推奨 記事のタイトル
image 推奨 画像のURL
dataPublished 推奨 公開日
dataModified 推奨 更新日
author 推奨 個人(Person)か組織(Organization)を選択
author.name 推奨 著者の名前
author.url 推奨 著者に関するURL

 

注意点

Article(記事)構造化データをマークアップする際の注意点を6つ紹介します。

  • スキーマでマークアップされたコンテンツはページに表示する必要があります。
  • headlineは簡潔にし、文章が長すぎないように注意してください。長い場合、一部デバイスで表示できないことがあります。
  • authorは、組織にPersonタイプを使用したり、個人にOrganizationを使用したりしないようにしてください。
  • 画像は記事に直接属するマークアップされた画像のみを指定してください。
  • 画像URLはクロールやインデックス登録が可能である必要があります。
  • 画像はアスペクト比が16×9、4×3、1×1の高解像度画像(幅と高さをかけて 50,000 ピクセル以上になる画像)を指定してください。

ポイント

E-E-A-Tの部分でも紹介しましたが、記事系コンテンツの場合、「誰が書いたのか」という情報が重要になってきます。Article(記事)構造化データにおける記事のE-E-A-Tを高めるためのポイントを3点ご紹介します。

ポイント1. 複数の著者がいる場合は、著者全員を明記し、マークアップに含むようにします。

ポイント2. Googleは著者情報を正しく認識しやすくするために、type プロパティと url プロパティを使用することを強く推奨しているため、これら2つを入れることがおすすめです。

その他にも、以下のようなプロパティも記載することができます。

  • affiliation(所属機関名)
  • alumniOf(出身組織)
  • hasCredential(資格)
  • hasOccupation(職業)
  • honorificPrefix(敬称)
  • honorificSuffix(学位)
  • jobTitle(役職)
  • award(賞)
  • brand(ブランド)

推奨プロパティについて、記載があれば、Googleは認識、理解します。Googleによりページを理解してもらうために、必須ではないプロパティもできるだけ記載することが望ましいです。

ポイント3. 著者情報のURLが複数ある場合、urlプロパティの他に、sameAsプロパティを使用し、記載することができます。

例えば、自身のホームページ以外にSNSのURLがある場合、urlプロパティに著者のホームページURLを記載し、sameAsプロパティにSNSのURLを記載するといったイメージです。

Article(記事)構造化データ検証方法

実装する前に、作成した構造化データにエラーがないかテストすることができます。

検証方法1. リッチリザルトテストで確認する

リッチリザルトテストで、URLもしくはHTMLを入力すると、そのページに設定した構造化データが正しく設定されているか、どの項目が設定されているか確認できます。加えて、検索結果上でどのように表示されるかも見ることができます。

検証方法2. スキーママークアップ検証ツールで確認する

スキーママークアップ検証ツールでは、ウェブページに埋め込まれている Schema.org ベースの構造化データをすべて検証することができます。Googleの機能固有の警告は表示されません。

まとめ

この記事ではArticle(記事)構造化データの実装方法やSEOへの影響などについて紹介しました。

構造化データを追加することは、Googleのページ理解促進や、検索結果画面の占有率向上の可能性など様々なメリットがあります。また、E-A-TがE-E-A-Tにアップデートされた影響で、記事コンテンツの信頼性は、今後のSEOで特に重要になってくると思います。

記事コンテンツがある場合には、是非、Article(記事)構造化データを有効活用してみてください。

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森川由貴

学生インターンから新卒入社。スポーツメーカーやファッションECサイトなど大規模サイトのSEOコンサル支援を担当。

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