WEB広告を配信していて、コンバージョン獲得はできているけど、

  • 実際、売上はどのくらい上がっていて、費用対効果はあっているの?
  • 売上に則して広告配信を最適化したい

と思ったことはありませんか?

これらを解決する手段として、GoogleやYahoo!といった媒体では、コンバージョン値の設定という機能があります。本記事では、「コンバージョン値の設定」と、広告の効果を最大化させるための「コンバージョン値に基づいた入札戦略」について説明します。

コンバージョン値の設定の重要性

件数だけを追うと損失が発生する

広告配信をするにあたって、コンバージョンの件数だけではなく、その先の売上にどの程度つながったのかを可視化することが重要です。

コンバージョンの件数を最大化するだけでは、1件のコンバージョン獲得に対して過剰に広告費を使用してしまったり、逆に機会損失が発生してしまう場合があるからです。

例えば、次のようなサイトを考えてみましょう。

  • 「資料請求」「問い合わせ」をコンバージョンとして設定。
  • 「資料請求」「問い合わせ」後のユーザーの購買行動を追っていくと、「問い合わせ」の方が売上への貢献度が2倍高い。

この場合、「資料請求」「問い合わせ」を同じコンバージョン1件として考えるのではなく、「問い合わせ」1件の価値を2倍高く設定した方が適切となります。

このコンバージョン価値に基づく重み付けが「コンバージョン値」です。

コンバージョン値を設定する効果

コンバージョン値を設定することでコンバージョンがどの程度売上に貢献したかを可視化することができ、コンバージョンの価値に基づいて広告配信をすることができます。

これにより広告配信の費用対効果を高めることができるため、事業の成長・促進に繋がります。実際、「コンバージョン数」 に基づいた入札戦略から「コンバージョン値」に基づいた入札戦略に変更したことで、コンバージョン値が14%ほどアップした例もあります。

次の章では、コンバージョン値と入札戦略の設定方法を、Googleの管理画面をもとに解説します。

設定方法:コンバージョン値

まずは、コンバージョン値の設定方法です。Google管理画面にログインしていただき、右上の「ツールと設定」→「測定」→「コンバージョン」と進みます。

「値」のカテゴリから、「すべてのコンバージョンに同一の価値を割り当てる」を選択し、設定したい金額を入力します。

ECサイトなどで、商品ごとにコンバージョン値を変更したい場合は「コンバージョンごとに異なる価値を割り当てる」を選択します。

(しかし、商品ごとに動的に値を変更する場合は、別途タグの設定が必要となります。設定するには少々専門的な知識が必要となりますため、今回の記事では省略します。)

設定方法:コンバージョン値に基づいた入札戦略

コンバージョン値を設定しましたら、続いてコンバージョン値に基づいた入札戦略を設定する必要があります。具体的には「コンバージョン値を最大化」という入札戦略を選択します。

Google管理画面のキャンペーンを選択後、「設定」→「単価設定」→「入札戦略を変更」と進み、「重視している要素は何ですか?」で「コンバージョン値」を選択します。

「目標広告費用対効果を設定する(省略可能)」を設定することで目標ROASを活用した入札戦略を選択することもできます。また、ここまで設定方法はGoogle管理画面をもとに説明しましたが、冒頭に記載した通りYahoo!広告においても同様の機能があります。

まとめ

この記事では、広告の効果を最大化させるための「コンバージョン値に基づいた入札戦略」について説明しました。

コンバージョン値を設定し、コンバージョン値に基づいた入札戦略にすることで、広告費の費用対効果を高めてビジネスの成長につなげることができると考えています。

コンバージョンごとに価値が異なる商材を扱っているにも関わらず、コンバージョンの件数のみを追っている場合、コンバージョン値の設定とそれに基づいた入札戦略を試してみてはいかがでしょうか。

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大出晃輔

慶應義塾大学法学部卒。広告コンサルタント。GAIQ、Google広告認定資格所持。

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