データドリブンな意思決定が求められる現代ビジネスにおいて、BIツールは欠かせない存在となっています。本シリーズでは、BIツールを選定し、効果的なダッシュボードを構築するためのプロセスを解説します。

今回は第一弾として、BIツールの導入意義やメリットについて説明していきます。さらに、BIツールで実現できる代表的なダッシュボードもご紹介します。

BIツールを導入する意義とは?

現代のビジネス環境において、企業が収集するデータの量は膨大です。しかし、データが単に蓄積されるだけでは、その価値を引き出すことはできません。

ここでBI(ビジネスインテリジェンス)ツールの導入が重要となります。BIツールを活用することで、データを視覚的にわかりやすく可視化し、迅速で的確な意思決定をサポートすることが可能になります。

データの可視化がもたらすメリット

BIツールによりデータを可視化すると、以下のようなメリットがあります。

1. 意思決定の迅速化

BIツールを使うことで、日次データをひと目で理解できるダッシュボードを作成できます。複雑なデータを視覚的に整理することによって、経営層や現場の担当者が、データをスムーズに分析し、迅速に意思決定できるようになります。これにより、市場や内部環境の変化に素早く対応でき、競争優位に立つことが可能です。

2. 業務効率の向上

手動でのデータ収集やレポート作成は、時間とリソースがかかり、ヒューマンエラーのリスクも高まります。BIツールは、自動でデータを集計し、視覚的に整理されたレポートを生成するため、分析作業にかかる時間を大幅に短縮します。これにより、データ分析に費やす労力を削減し、社員はより戦略的な業務に集中することができます。

3. データの一元管理

企業内のそれぞれの部門が異なるツールを利用している場合、全体像を把握するのが難しくなります。BIツールは、異なるデータソースを統合し、1つのプラットフォーム上で全ての情報を閲覧可能にします。これにより、経営層から現場の担当者まで、すべての関係者が同じ情報を基に行動でき、組織全体の連携が強化されます。

BIツールで実現できるダッシュボードの種類と用途

BIツールを導入することで、さまざまな種類のダッシュボードを構築でき、目的やユーザーに合わせたデータの提供が可能です。以下に代表的なダッシュボードの種類とその用途を紹介します。

1. 戦略ダッシュボード

経営層向けのダッシュボードで、主にKPI(重要業績評価指標)や目標達成状況を日次で追跡するのに利用されます。企業全体のパフォーマンスを俯瞰でき、迅速な経営判断をサポートします。

例えば、売上の進捗、利益率、顧客満足度などの主要な指標を1つの画面で把握することが可能です。

2. 戦術ダッシュボード

部門責任者やプロジェクトマネージャー向けのダッシュボードで、特定のプロジェクトや部門のパフォーマンスを監視します。部門ごとの目標や課題に対して迅速に対応するための情報を提供します。

例えば、マーケティング部門ではキャンペーンの効果測定、営業部門ではリードの進捗や商談の成功率を追跡するのに利用されます。

3. オペレーショナルダッシュボード

現場の担当者向けのダッシュボードで、日々の業務を効率化するために設計されています。日次のデータを表示し、例えば、実店舗の稼働状況、商品の在庫状況、購買データなどを即座に確認できます。

これにより、異常が発生した際にすぐに対応し、業務の流れを最適化することが可能です。

4. 分析ダッシュボード

データアナリストや専門的な分析を行う担当者向けのダッシュボードで、詳細なデータ分析を行うための機能が豊富に備わっています。データの相関関係を見つけたり、トレンドを把握したりするために利用され、さらに詳細な分析や予測モデルの作成にも役立ちます。

たとえば、過去の販売データを基に、今後の売上予測を立てることができます。

まとめ

BIツールの導入は、単なるデータの視覚化に留まらず、組織全体の意思決定をスピードアップし、業務効率を大幅に向上させることができます。適切なダッシュボードを活用することで、経営層から現場までが一貫した情報を基に行動し、データに基づいた戦略的なアクションを実現できます。

弊社は多くのBIツールであるTableauやLooker Studioダッシュボード作成支援実績がございますが、ご提案の際は今回ご紹介した項目を含め、お客様の各種ご状況・ご希望について弊社コンサルタントがヒアリングした上でご支援内容をご提案させていただいております。

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小田啓介

コンサルタントとして月間広告費1億円規模の広告を管理・運用。
広告事業運営やセールス組織の立ち上げを行い、デジタルラグーン(プリンシプル子会社)の代表取締役に就任。現在はコンサルティング事業部のディレクターとして事業全体を運営。
スポーツアパレル業界でのデジタルマーケティング戦略設計、人材紹介ビジネスでのユーザー質・量改善プロジェクト、商店街のDX推進システム設計、北米進出支援のリード獲得プロジェクトなどデジタルマーケティング全体の支援プロジェクトに参画。

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