UGC(ユーザー生成コンテンツ)は、SNS広告において高い効果を発揮するマーケティング手法です。本ブログでは、UGCの基本的な概要からそのメリット、SNSとの親和性、具体的な活用ステップまでを詳しく解説します。
また、UGCを活用した広告運用のポイントや、効果的な媒体選定についても触れています。そして、UGCを通じてターゲットユーザーの心に響く広告展開を実現するヒントや、UGC広告を始めたいとお考えの企業様に向けたサポート体制についてもご紹介します。
UGCとは?
UGC(User Generated Content)とは、消費者にデジタルチャネルを通してブランドとの体験を共有するように促すコンテンツ戦略のことです。ユーザー生成コンテンツとも言われ、写真、ビデオ、テキスト、オーディオなど、フォーマットはさまざまです。
UGCの具体的な例を挙げると、SNSに投稿されるコンテンツのほか、レビューサイトやフォーラムなどの媒体で見られるコンテンツがあります。よく見られるのは、B2Cビジネスにおいて、ユーザーがサービスや商品についての動画を投稿するものですが、昨今ではB2BビジネスにおいてもUGCが活用されるようになっています。
UGCのメリット
UGCは、SNS広告において非常に効果的な手法です。その理由は、以下のようなメリットにあります。
まず、UGCはSNS媒体との親和性が高い点が魅力です。オーガニック投稿に近い形式で配信できるため、広告でありながらユーザーに自然に受け入れられやすい特徴があります。この「広告感の少なさ」が、UGCの大きな強みです。
さらに、UGCは親しみやすさを感じさせるコンテンツです。ユーザー目線で作られた投稿は、実際の体験や感想を基にしていることが多いため、発信内容に共感を得やすいのがポイントです。この共感が、ブランドや商品に対する信頼感や購買意欲を高めることにつながります。
加えて、UGCは制作コストが低いという経済的なメリットもあります。凝った演出やデザインを必要とせず、シンプルな作りのコンテンツでも十分な効果を発揮するため、広告制作にかかる負担を軽減できます。これにより、短期間で多くの素材を用意することも可能になります。
UGCを効果的に活用することで、自然で親しみやすい広告展開が実現し、ターゲットユーザーの心に響くメッセージを届けることができるのです。
UGCはなぜ効果的なのか?
まずはじめに、UGCアセットを用いたマーケティング施策に関して、ファクトを見ていきましょう。
UGCアセットを用いたマーケティング施策に関するファクト
- ユーザーは、UGCギャラリーが掲載されたウェブサイトでは、そうでないウェブサイトと比較し、90%長い時間滞在する
- UGCを取り入れたソーシャルキャンペーンでは、そうでないキャンペーンと比較し、エンゲージメントが50%向上する
- UGCを取り入れた広告では、そうでない広告と比較し、クリック率が5倍高くなる
- UGCを取り入れたメールでは、そうでないメールと比較し、クリック率が73%高くなる
- 決済完了までのフローにUGCが含まれている場合、そうでない場合と比較し、コンバージョンが10%増加する
参照: Get our weekly newsletter for the latest business insights. Salesforce
上記のように、ウェブサイト、ソーシャルキャンペーン、広告、メール、決済完了までのフローと、あらゆるマーケティングチャネルにおいてUGCは、よりユーザーのエンゲージメントを高め購入を促進する高い効果があることが見受けられます。
UGCがエンゲージメントを高めたり、購入を促進するうえで効果的である傾向の裏には、UGCが「オーセンティシティー」を提供するという点があります。
■オーセンティシティーの具体的な要素
- リアルな体験の共有: 実際のユーザーが商品やサービスを利用した経験を共有することで、消費者は自分と同じような状況でどのようにその商品が役立つのかを具体的にイメージすることができます。
- 信頼性の向上: 他の消費者のレビューや評価は、ブランドの宣伝よりも客観的で信頼性があると感じられます。特に、ポジティブなフィードバックだけでなく、ネガティブな意見も含まれていると、より信頼性が高まります。
- 社会的証明: 多くの人々が商品を購入し、良い体験を共有していることは、その商品が優れていることを示す社会的証明となります。これにより、新しい消費者もその商品に対して安心感を抱きやすくなります。
- 共感の形成: UGCは他の消費者の実生活に根ざしたストーリーを提供するため、消費者は共感しやすくなります。共感はブランドとの感情的なつながりを強化し、長期的なロイヤルティを築くのに役立ちます。
- 多様な視点の提供: 公式のマーケティングメッセージは一方的であることが多いですが、UGCは多様な視点や使用方法を紹介します。これにより、異なる背景やニーズを持つ消費者が自分に合った情報を見つけやすくなります。
消費者はブランドから直接発信される広告やメッセージよりも、他の消費者が自発的に共有する経験やレビューに信頼を置く傾向があるのです。
自社ブランドに関してのUGCコンテンツがユーザーから自然的に発生するようになれば良いのですが、ソーシャルメディア上でそこまでのプレゼンスを生み出すのは簡単ではありません。そんなとき、インターネット広告におけるUGCコンテンツの使用を検討してみても良いかもしれません。
UGCと相性が良い媒体
UGC(ユーザー生成コンテンツ)と相性が良い広告媒体を選ぶ際には、コンテンツの自然さや信頼性を活かしやすいプラットフォームが重要です。以下は、UGCと特に相性が良い広告媒体の例とその特徴です。
1. Instagram
- 理由: 視覚的なコンテンツを重視するプラットフォームで、UGCの写真や動画が自然に溶け込みやすい。
- 具体的な活用例:
・ストーリーズ広告: UGCの自然な流れで広告を配信。
・リール広告: 動画形式のUGCを活用して短尺で視覚的なインパクトを与える。
2. TikTok
- 理由: エンターテイメント性の高い動画を中心としたプラットフォームで、ユーザーがUGCを好む傾向が強い。
- 具体的な活用例:
・ハッシュタグチャレンジ: UGCを誘発し、広告効果を拡散。
・インフィード広告: ユーザーが投稿したような自然な形式の広告が効果的。
3. YouTube
- 理由: 長尺動画のUGCや、レビュー・チュートリアルなどのコンテンツと相性が良い。
- 具体的な活用例:
・プレロール広告: UGCを活用した動画広告で信頼性をアピール。
・コラボレーション: YouTuberとのコラボでUGC的なレビュー動画を制作。
4. Pinterest
- 理由: インスピレーションを求めるユーザーが多く、UGCによるリアルな使用例が響きやすい。
- 具体的な活用例:
・プロモテッドピン: ユーザーが投稿したようなビジュアルで広告を展開。
・アイデアピン広告: チュートリアルやハウツー形式のUGCを利用。
5. Facebook
- 理由: 幅広い年齢層が利用しており、UGCによる信頼性や共感性を引き出しやすい。
- 具体的な活用例:
・カルーセル広告: UGCを複数組み合わせて多面的に商品をアピール。
・フィード広告: ユーザー投稿と似た形式で広告を自然に見せる。
6. Twitter
- 理由: ユーザーの口コミやリアルタイムの反応を活用しやすい。
- 具体的な活用例:
・プロモツイート: 実際のユーザー投稿を引用する形で広告を配信。
・トレンド広告: UGCを絡めたハッシュタグキャンペーン。
7. Snapchat
- 理由: 若年層に人気で、カジュアルなUGCコンテンツが受け入れられやすい。
- 具体的な活用例:
・ARレンズ広告: ユーザーがUGCを作成できるインタラクティブな広告。
・ストーリー広告: 短いUGC動画を利用。
UGCを活用するポイント
UGC(ユーザー生成コンテンツ)を活用した広告運用を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
まず重要なのは、「ターゲット層との一致」です。UGCは、信頼感や親近感を与える効果が高いですが、それもターゲットとなるユーザーに届かなければ意味がありません。使用するプラットフォームがターゲット層の属性や行動とマッチしているかをしっかり確認しましょう。
次に、「自然さを重視する」ことも欠かせません。UGCの魅力は、ユーザーが自分たちの日常の中で感じたリアルな感想や体験をそのまま共有している点にあります。そのため、広告として過剰に作り込むよりも、あえてその自然な雰囲気を活かした形で展開する方が効果的です。「広告っぽさ」を極力排除し、あくまで自然な流れの中でUGCを届ける工夫をすると良いでしょう。
最後に、「エンゲージメントを強化する」という視点も大切です。UGCを単に利用するだけでなく、それを起点として新たなユーザー参加を促すキャンペーンを実施することで、より多くの人にアプローチできます。例えば、ハッシュタグチャレンジやレビュー投稿キャンペーンなど、ユーザーが自らUGCを作りたくなるような仕組みを取り入れると、UGCの効果を最大限に引き出すことができます。
これらのポイントを押さえれば、UGCを活用した広告運用がよりターゲットに刺さるものになるはずです。
UGC広告の始め方
株式会社プリンシプルでは、ウェブ集客の戦略策定から実行まで一貫して支援しています。UGC広告に関しても、ペルソナ作成、広告コピー作成、インフルエンサー選定、素材撮影、編集、広告配信、クリエイティブ分析まで幅広くサービス提供が可能です。
企業様のニーズに合わせてサービスのカスタマイズが可能ですので、是非お気軽にご相談ください。