企業のマーケティング担当の方が日々さまざまな集客手法を模索している中、現在最も主流な手法の1つとして挙げられるのがSNS運用です。

中でもインスタグラムは日本でのアクティブユーザーが6,700万人越えと、非常に大きな市場となっています。企業の知名度アップやサービスの周知を狙うのであれば、インスタグラム運用はかなり有効な手段であると言えるでしょう。

今回はマーケティング担当者の方に向け、SNS運用のいろはを事例を交えご紹介します。

インスタグラムマーケティングの基礎

インスタグラムは2010年にサービスを開始した、写真や動画などのビジュアル投稿が主体のSNSで、Xに次ぐアクティブユーザー数を誇ります。

利用数は年々増加しており、特に若い世代を中心に、商品の購入を決定する際の重要なツールの1つとなっています。

インスタグラムを運用するにあたって把握しておくべき基本原則として、インスタグラムは「大切な人や大好きな事と、あなたを近づける」ことを重要視しています。つまり、この理念がインスタグラムのアルゴリズムにも反映されています。

このアルゴリズムを構成する要素として「いいね」や「保存数」などの指標が存在します。これらの指標を用いることで、インスタグラムは「投稿が視聴者のニーズに沿っているか」をスコアリングしています。そのため、アルゴリズムを意識し、ユーザーが好むアカウントを作ることが、運用を成功させるうえで最も重要です。

また、2025年5月の大型アップデートにより、既存フォロワー数に関係なく、コンテンツのパフォーマンスによって新規ユーザーへ露出していく仕組みへと変わりました。その際に重要なシグナルには以下のようなものがあります。

  • いいね、保存等のエンゲージメントの初速
  • 滞在時間、リール視聴維持率
  • フォロワー転換率

上記のようなシグナルを意識した投稿を継続することで、フォロワー増加を狙うことができます。

フィード投稿、リール投稿で新規ユーザーへの接触を最大化

フィード投稿・リール投稿において、新規ユーザーへ露出する経路には大きく2つあり、1つはハッシュタグ、もう1つは発見タブからの露出です。

ハッシュタグとは「#〇〇」といった文章をキャプション上に挿入することです。これにより、共通のテーマを関連付けたり、整理したりすることができます。


※Peak Performance様の例

このようにハッシュタグを使うことで、検索結果に投稿が表示されるようになり、フォローされていないユーザーにも自社アカウントを認知してもらうきっかけになります。

もう1つの発見タブは、日常的に多くのユーザーが利用しているページです。多くのユーザーがよく見る場所に投稿が掲載されれば、大量のリーチ数を獲得できる可能性が非常に高くなります。発見タブから露出をすると、フォロワーが少ない段階でも1つの投稿で数十〜数百万リーチに到達することも珍しくありません。1投稿でフォロワーが1000人以上増えるということもあります。

フィード投稿で抑えるべきポイント

フィード投稿を構成する要素は「投稿内容」と「キャプション」です。

ー 投稿内容作成のポイント

投稿内容を作成する際の手順は、以下の5ステップです。

①投稿の企画決め → ②構成の考案 → ③画像の編集 → ④表紙作成 → ⑤行動を促進する内容作成

最も重要なのが「①投稿の企画決め」です。先に骨組みを作成することで、その後に作成する投稿を安定させることができるためです。

骨組みを構成する際によく使われる手法には下記のようなものがあります。

  • 引き付け→導入→解決策・具体例→要約
  • PREP法 Point, Reason, Example, Point
  • PASONA Problem, Agitation, Solution, Narrowing, Down Action

先に投稿内容を作成するのではなく、このようにまず骨組みを作ってから制作に入るようにしましょう。

ー キャプション作成のポイント

キャプションの役割は、「閲覧者に思いを伝える」「滞在時間を長くする」「Instagramに認識させる(ジャンルを認識させる)」「情報の補足」「プロフィールアクセスを促す」など多岐にわたります。そのため、投稿内容と同様に重要な要素です。

キャプションに記載すべき具体的な内容は以下のようなものです。

  • 自社サービスの紹介
  • 投稿内容のメリット・ニーズ
  • アクションを誘発させる文言(例:詳しくはWebサイトをチェック!)

ある程度投稿内容が固まってきたら、キャプション作成の効率化のためにテンプレート化するのがオススメです。

リール投稿で抑えるべきポイント

リール投稿はフィード投稿に比べ、さらに新規ユーザーへ届く割合が大きい投稿形態なので、フォロワー増加を狙っているのであれば欠かせない要素です。

作成の際に重要視したいポイントは、保存率が高くなるようなリールを作成することです。保存をするということは見返したいほど有益と判断することができるため、Instagram側にも評価されやすいためです。

では、保存率を上げるためにはどうしたらよいのでしょうか?大きく4つにまとめてみました。

①ユーザーが知らない情報にする
知らない意外性のある情報を組み込むことで保存につながる

②ユーザーが1回で覚えきれない情報量にする
情報量を多くすると、覚えきれないため保存される

③ユーザーがマネしたくなる情報にする
マネしたくなる投稿は見返すために保存されやすい

④近い未来に役立つ情報にする
すぐには使わないが、この先役立つ情報は見返したくなり保存される

この4つのポイントを押さえてリールを作成することで、保存率の高い投稿を作成することができます。

ストーリーを活用しフォロワーとの親密性をアップする

インスタグラムには、フィード投稿、リール投稿の他に、ストーリーがあります。ストーリーは投稿内容と比較して重要度が低く捉えられがちですが、アカウント評価を高めるために非常に重要な要素です。

ストーリーの投稿における重要な考え方は「既存フォロワーにどれだけストーリーを届けられているか」という点です。リーチ率(フォロワーリーチ数 ÷ フォロワー数)が高ければ高いほど既存フォロワーが投稿を見ているということになり、Instagramが評価している重要指標の1つです。

ではどうしたら既存フォロワーにストーリーを見て貰える確率が上がるのでしょうか?意識すべきポイントを以下にまとめてみました。

①DMに誘導させるようなストーリーを作成する
ストーリーの中でユーザーからDMが来るよう誘発するような投稿を意識しましょう。運用初期はアンケート機能を使ってその反応にこちらからDMをするようにすると、ユーザーと活発にコミュニケーションできます。

②投稿スケジュールの工夫
継続的にストーリーが流れているようにしておくために、毎日3〜5投稿ほどできることが理想的です。また、ユーザーがアクティブになる時間帯を狙って投稿時間をスケジューリングをしておくことも効果的です。

③滞在時間を長くする
ストーリーの滞在時間を長くすることもInstagramの評価が上がりやすくなるポイントです。動画や読みやすい長文のコンテンツを加えることで、ユーザーの滞在時間が長くなります。また、リアクションボタンの配置やいいねを促す文言の追加も効果的です。

弊社運用事例のご紹介

弊社のSNS運用事例としてPeak Performance様の事例をご紹介します。Peak Performance様はスキー用品を取り扱っている企業様であり、最終的には運営されているECサイトへの送客を目的に、2024年8月より運用支援をさせていただいております。

Instagram:peakperformance_japan (@peakperformancejapan) 

ここでは具体的な支援内容をご紹介します。

①投稿の作成

頂いた画像や動画をもとに、フィード投稿やリール動画を作成します。主な投稿内容としては新作商品の紹介や、開催するイベントの概要などです。

ブランドイメージを崩さないように、担当者とコミュニケーションを取りながら投稿内容を作成します。中でもイベント関連の投稿は関心度が高まりやすいため、特に注力しています。

②ストーリーズの投稿

新規投稿に関するストーリーズの作成・投稿や、ファンからタグ付けされた投稿の引用投稿などを行いました。このことによりストーリーを継続的に投稿でき、またフォロワーとのインタラクションも図ることができ、Instagramの評価向上に寄与することができました。

③ユーザーとのコミュニケーション

投稿へコメントがあった際には、いいねや返信をする形でユーザーとのコミュニケーションし、関心度を高めることができました。また、親アカウントである本国のPeak Performanceへコメントを送ることでJapanアカウントへの送客も促すことができました。

このように7か月間ほどSNS支援をさせていただき、現在はフォロワー数を8,884人まで伸ばすことができました。結果、スキーシーズン本番となった11月以降の売り上げも伸ばすことができ、SNS運用の効果を発揮できた事例となりました。

まとめ:最適な広告戦略でビジネス成長をサポート

SNS運用は手軽であるがゆえに多くの企業様が手掛けていますが、ポイントを掴まなければなかなかフォロワーを増やすことが難しい手法です。また、マーケティング担当者様はさまざまな業務を兼務することが多く、SNS運用の専任者を確保することが難しいというのが現実かと思います。

弊社は上記のようなSNS運用を、専門の運用チームをもってご支援させていただくことが可能です。SNSのノウハウがなく困っている、リソースがなくてSNSを回すことができないという方にオススメです。

具体的な課題点がないという場合でも、無料のご相談会を開催することが可能です。まずは話を聞いてみたいという場合にもお問い合わせいただけますと幸いです。

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小林二千翔

コンサルティングセールスを経験後、広告チームに移動。現在は広告コンサルタントとしてビジネス誌、スポーツ系EC等の広告運用の支援を行う。

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