2023年11月14日に「GA4活用最適化のために取り組むべきステップとは? 〜ユーザー軸で考えるGA4活用設計と実装のポイント〜」というテーマでウェビナーを開催しました。
ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました!
この記事では、本ウェビナーの内容をまとめます。
〈こんな方にオススメ〉
- 自社サイトの収益拡大をミッションとしているWeb担当者
- GA4は導入したが、活用に苦戦している方
- GA4で自社に適したデータ計測をしたい方
- 解析に便利な、オススメのGA4実装を知りたい方
本セミナーでは、自社のマーケティングに最適化したGA4活用設計の重要なポイントを、事例紹介を交えて解説しています。
さらに、オススメのGA4実装方法をご紹介しました。ぜひご覧ください。
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GA4が実現するジャーニー最適化とは
GA4は、顧客のフルジャーニーを「ユーザー軸」で最適化することを最終ゴールとしているツールだと考えます。一方、ひと世代前のUA(ユニバーサルアナリティクス)では「セッション軸」で分析を進めていました。
そもそも、これまで追いかけてきた「セッション軸」と、GA4の「ユーザー軸」とは、どういった違いがあるのでしょうか。
GAには主に「イベント軸」「セッション軸」「ユーザー軸」の3つのスコープがあります。
- イベント軸:
ユーザーがサイト内でとった1つ1つの行動をを切り取ったものです。ページの来訪、カート投入、初回購入という、1 つ1つイベントを区切ってデータを見ることができます。 - セッション軸:
ユーザーの1つのセッションを、塊として捉えてスコープとしてデータを見ていくものです。 - ユーザー軸:
1人のユーザーを セッションをまたがったところも含めて、1つのユーザーの動きとして捉えるもので、GA4の大きな特徴の1つです。
たとえば以下の図のようなページにおいて、ユーザーがページに来訪してから、初回購入を経て、再訪しリピート購入する場合のそれぞれのスコープについて解説します。
セッション軸のレポート
セッション軸では、たとえば、以下の図のようにA〜Cの新規ユーザーの行動について見ていきます。
これまでUAで見る機会が多かったと思われるのが、セッション軸のレポートです。
セッション軸では、流入時のメディアごとに流入数、CV数、CVR等のデータを分解し、評価していました。そのため、各セッションにおいて、自然検索やSNS広告などのメディアからそれぞれどれくらいセッションやコンバージョンがあったのかという観点でデータを分析していたかと思います。
ユーザー軸のレポート
ユーザー軸でデータを見るときは、ユーザーのジャーニー全体を捉えて、施策を評価します。
A〜Cの新規ユーザーの行動は、セッション軸について解説した図とまったく同じですが、ユーザー軸では、A〜Cの新規ユーザーそれぞれの複数回にまたがるページ訪問をひとまとまりに見ていきます。
このようにユーザー単位でデータを見ていくことで、ユーザー軸だからこそ得られるデータや分析がありました。
GA4が実現するジャーニー最適化
これまでは「ファネルのボトムにいるユーザーからのセッション」を発生させることで、アクションを増やそうとする考え方が主流でした。
一方GA4では、ファネルのボトムユーザーだけでなく「自社にフィットするユーザー」からアクションが起こるよう最適化します。つまり、ユーザー軸で各施策の評価をする考え方です。
GA4活用までのロードマップ
改めて自社のマーケティング上の課題に立ち戻って、課題から逆算したデータ活用を考えていくのが、GA4の活用を軌道に乗せる近道です。
簡易基盤移行:できる限り早くGA4タグを実装し、最低限を設定する。
↓
GA4活用設計:顧客のジャーニーや課題を整理し、GA4活用のあるべき方向性を打ち立てる。
↓
GA4基盤拡張:GA4の追加実装を行い、以降のマーケティングPDCAサイクルの基盤を作る。
↓
データの活用
GA4活用設計の考え方
活用設計では、自社のデジタルマーケティングの現状を整理した上で、GA4の「あるべき活用の方向性」を定めていきます。
その中で、以下の3つの観点が重要だと考えます。
- 顧客像・ジャーニー可視化
- KPI定義
- レポーティング設計
顧客像・ジャーニー可視化
ここでは、自社において重要な顧客像を整理し、理想的なカスタマージャーニーを可視化します。「どんな属性のユーザーが多いのか」「どんなニーズでサイトに流入してくるのか」ということを明確にします。
これにより、どのようなユーザーがサイトに訪問しているのかという全体像が明確になります。さらにユーザーがどんなステップでサイトを利用しているのかが、ジャーニーの可視化に繋がります。
以下の図はECサイトの例です。
このように整理して顧客像とジャーニーを可視化すると、フェーズごとの重要ポイントが明確になります。
顧客像やジャーニーマップの整理は、KPIを設定する前に行うことが重要です。事前に全体像を明らかにすることで、KPIやその他指標の決定をスムーズで、精度の高いものにします。
KPI設計
可視化した顧客像やカスタマージャーニーに沿って、理想的なジャーニーを目指す上での現状の課題や、改善のためにどういった施策が必要なのか?を考えます。
このステップを踏むことで、GA4ではどんな指標をモニタリングしていけばよいのかという指針を定めて、PDCAを回すことに繋がります。
レポーティング設計
KPIを定めた後、GA4の定点レポートではどういった項目を確認していくか、実施施策の成果の検証としてどういったアドホック分析が想定されるかを整理する必要があります。社内でしっかりと議論し、設計することが大切です。
事例紹介:リード獲得サイト/ECサイト
弊社がリード獲得サイトとECサイトへ支援した事例をご紹介します。
まず、リード獲得サイトでは「カスタマージャーニーマップ作成」「KPI設計」を実施。ユーザーの行動をフェーズで分け、それぞれにおけるサイト内行動やタッチポイントを整理しました。
具体的には、学習塾のサイトを対象に、「ユーザーの新規サイト流入→サービスの理解→他社のサービスとの比較検討→問い合わせ」というフェーズに合わせて、以下のようなカスタマージャーニーマップを作成しました。
そして整理したターゲットユーザーを元に、自社サイトにおいてGA4で追いかけるべき指標(KPI)を以下のように設計しました。
本ウェビナーでは他にも、ECサイトを対象にした「カスタマージャーニーマップ作成」「KPI設計」の事例もご紹介しました。ECサイトの分析を担当される方の参考になる内容かと思いますので、さらに詳しく知りたい方はぜひ以下から資料をダウンロードしてみてください。
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まとめ
GA4の登場で、ユーザー軸のデータをもとに、顧客のジャーニー上の行動・心理の理解を深め、中長期でエンゲージメントを高めるためのPDCAを回していくという本質的な取り組みに一歩近づきました。
本ウェビナーで解説したとおり、GA4を活用していくためには、自社のターゲットユーザーに基づいたKPI設計が重要です。そして、設計したKPIをGA4でモニタリングできるように、データの追加実装が必要となるケースもあります。
詳しい内容は以下より、講演資料・アーカイブ動画でご確認いただけますので、気になる方はぜひダウンロードしてみてください。
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また、弊社では今回ご紹介したようなGA4を用いたデータ分析や、GA4の導入支援も行っております。お困りごとがあれば、いつでもお気軽にお問い合わせください。