東芝デバイス&ストレージ株式会社様

業種:半導体事業、ストレージプロダクツ(HDD)事業、および、部品・材料事業、半導体製造装置事業

URL:https://toshiba.semicon-storage.com/

課題

  • グローバル解析基盤を強化したい
  • マーケティング活動をデジタル化したい

施策

  • データ解析基盤の構築(Googleアナリティクス、Googleタグマネージャー、Googleデータポータルの導入・設定)
  • Webアクセス解析
  • テクニカルSEO
  • Google広告運用

結果

  • セッション数:+16.9%、コンバージョン率:+0.1%、コンバージョン数:+26.4%
    ※リニューアル前後6ヵ月間の平均実績を比較
  • マーケティング活動のデータを地域ごとに集計・可視化しました。その結果、データを地域ごとに分析できるようになり、より効果的なPDCAサイクルが可能になりました。また、テクニカルSEOによりクローラビリティが改善。サイトが適切に評価される基礎が整備されました。

お客様インタビュー

お客様の状況

――木田:まず、御社の事業について教えてください。

河合様:東芝デバイス&ストレージ株式会社は、2017年7月に株式会社東芝から会社分割で発足した会社です。半導体(メモリを除く)、ストレージ(HDD)事業と、グループ子会社が手掛ける部品事業、半導体設備事業があります。一部事業は海外でBtoCもやっていますが、主体はBtoB事業となります。

――木田:御社のWebに対する取り組みのきっかけは、どのようなものでしたか。

山口様:従来はただ製品情報を発信する目的でWebサイト運用を行っていましたが、世の中の動向に合わせ、2016年にデジタルマーケティング部が発足しました。そこからデジタルマーケティングを強化することになり、Webサイトの目的も少しづつ変化してきました。

河合様:2018年に私がウェブ担当マネージャーになったタイミングでは、世界的な流れからかなり遅れていたので、競合にキャッチアップするためのウェブ中期計画を立てました。そこから活動を加速させたのが変化点だと思います。

――木田:2018年当時、どのような課題をお持ちでしたか。

河合様:Webサイトの目的について、やや古い、受動的な認識が社内に広まっていたことが大きな課題でした。当時の認識では、Webは「情報発信を通じて、企業の認知向上を図る場所」であって「モノを売るための場所」ではありませんでした。Web解析で測定するのもPV・UUが中心で、マーケティングへの意識は低かったですね。社内の関心自体が低いということもあったかと思います。そこで「Webサイトをマーケティング目的で利用する」方向性を打ち出して、社内の意識改革を図りました。

――木田:2018年から3年後の2021年では、社内はどのように変化しましたか。

河合様:当初は、技術者を巻き込んでコンテンツを作るにもその説得が困難でした。Webは「ただの情報発信の場」という認識だったので、積極的に支援する考えにはならなかったんですね。「そのコンテンツ作ったら売上いくら増えるの?」と言われることもありました。しかし、根気強く会話を続けることで徐々に協力を取り付けるようになり、2020年1月にはWebサイトのリニューアル公開を行い、マーケティング目的でWebを利用するための基盤を確立しました。その後、コロナ禍となって、今まで対面営業がメインだった営業部門からの問い合わせが急増しました。コロナにより必然的にWebの重要度が増し、一気に社内理解が進みました。

木田:コロナという外圧により、組織が大きく動いたことですね。

プリンシプルに決めた理由

――木田:プリンシプルを知ったきっかけは何でしょうか?

河合様:株式会社メンバーズ様に紹介していただきました。メンバーズ様にはWebリニューアルのサイト全体設計をお願いしたのですが、解析は専門のパートナーに依頼されているとのことで、紹介してもらったのがプリンシプルさんでした。

――木田:プリンシプルを選んだ決め手は何でしょう。

河合様:私の中で選定基準が2つありました。1つはGoogleアナリティクスの専門性が高い公式認定パートナーであることです。それまではAdobeアナリティクスを使っていたのですが、有料ツールゆえユーザーが限定されており、Webで見つけられる情報も少ないという課題がありました。使いやすさの観点からGoogleアナリティクスに変更したかったのです。もう1つは、タグマネージャーの管理や広告運用もお願いできることです。その両方の基準を押さえていたのが御社でしたのですぐに決めました。木田さんという解析業界の有名人がいるのも大きな判断材料でした。

利用したサービスとその成果

――木田:利用されたサービスは何ですか?

河合様:GA環境構築、広告、解析、SEOと全てをお願いしました。

――木田:成果は出ましたでしょうか。

山口様:広告、SEOともに成果が出ました。特にテクニカルSEOのおかげで、Webページのクロール最適化と検索ヒット順位の改善が行われ、自然検索流入のボリュームは相当増えました。弊社Webに「知る/学ぶ」という知識系のコンテンツがあります。ここ最近、アジア圏向け英語ページのアクセスが非常に伸びてきています。コンテンツの力もあるとは思うのですが、Googleに的確な評価が伝わっており、検索結果上位に表示されるのは、SEOのお陰だと思います。

河合様:解析コンサルについては、弊社側の都合で改善提案を十分実行できておらず明確ではないのですが、SEOははっきりと成果が出ています。

山口様:直接の成果ではないですが、Google Search Console データを一部のメンバーしか見ていなかったのが、御社の協力のもと、他メンバーも見れるようになったことは運用面で大きいですね。

――木田:テクニカルSEOはトラフィック増加施策ですが、その他にお客様が必要な情報を見つけやすくする施策はプリンシプルから提案していますか?

河合様:検索ボックスをTopページの真ん中に置くという斬新なアイデアを出してくださいました。成果はこれからですが、印象に残っています。

――木田:社内表彰を受賞されたそうですね。

河合様:社内の営業マーケティング系の賞がありまして。通常は「営業が受注取れました」「製造歩留まりを改善しました」といった収益直結の受賞理由が多かったのですが、今回、私達の部署の取り組みが、デジタルマーケティングの進歩性、新規性を認められ、2020年上期の社内表彰を受賞することができました。情報発信型サイトをマーケティングサイトに変えたこと、新たなテクノロジーを導入して、データを可視化する基盤を作り「売るための仕組み」を実装したことが評価のポイントです。

木田:巨大なカタログサイトだったのが、売るためのサイトにトランスフォーメーションしたということで、素晴らしいですね。

プリンシプルを利用した感想

――木田:サービスで良かったのはどのような点でしょうか。

山口様:SEOコンサルの外山さんには、リニューアル後のアクセスが激減しないよう、リダイレクト処理をページ単位でかなり詳細までケアしていただき、非常に感謝しています。

成田様:解析で毎月改善レポートをいただくのですが、その改善提案がとても的を射ていて、自分自身でデータを見る時も「改善しないといけないんだ」と意識できています。弊社側の理由でご提案を実現できないこともあるのですが、プロフェッショナルな方にアドバイスをいただけるのはありがたいですね。

山口様:それから、印象に残っているのは広告運用ですね。御社の若手広告担当者とタッグを組ませてもらいました。お互いわからないところがあったのですが、一緒に学習し成長していきました。結果的にディスプレイ広告やリスティング広告の改善を、チームとして実現できたことが良かったですね。

――木田:もう少しこうして欲しいという要望はありますか。

山口様:昨今のテレワーク体制で仕方ない部分ではあるのですが、若干、連絡が取りづらいと感じています。face to faceでもっと会話したいですね。コンサルティングの皆さんの、もっとすごい知見を引き出すために、ざっくばらんな会話の場を持てたらいいと思います。

今後の展望など

――木田:今後の展望として、マーケティングをどう進化させていきたいのか、教えてください。

河合様:Webに関しては、やっと基盤ができたので、真のマーケティングができるようなコンテンツ(きっかけトークや、ひきつけトークといったもの)をしっかりWebの中に埋め込んでいきたいですね。営業が新規のお客様先で話している内容・コンテンツを最初からWeb上に置いていくことが、次のステージだと思っています。そのあたりに知見ある人たちと手を組んでWebに実装していきたいところです。

木田:御社内にはメーカーさんとして、営業の知見、製品情報などが十分あるので、コンテンツマーケティングに注力されていくということですね。

成田様:メーカーとして規定の製品情報は掲載できていますが、もう少し上位の、潜在的なニーズをコンテンツまで落とし込めていなかったり、こうあったら良いのに(ウォンツ)に訴求できていなかったり、を感じています。事業部とタッグを組んで拡充に取り組んでいるところです。

河合様:別の言い方をすると、認知関心レイヤーを増やす、ファネルの上部層を増やしたいと思っています。

――木田:最後に、プリンシプルに期待することはありますでしょうか。

河合様:この先、我々の解析スキルを高度化していきたいので、御社にぜひ知見を借りたいです。ローデータにいろいろなデータを組み合わせて、ビッグデータ分析を行い、プロモーションチームにフィードバックしていけるようになりたいと思っています。

山口様:弊社として知見が足りない部分が多く、悩むことが多いので、気軽に相談できるパートナーさんという存在で協力して欲しいです。

成田様:以前は、社内からのSEOに関する問い合わせに説明しきれなかったのですが、今は頼れるパートナーがいるので、問い合わせがあっても的確な回答を返せるのが大変ありがたいです。今後も知識、知見を引き続き頼りにしたいと思っています。

木田:できる限りご支援させていただきますので、その際にはぜひお声掛けください。

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