カインズ
業種:ホームセンターチェーンの経営
課題
- 十数サイトのデータ計測基盤運用の属人的運用によるボトルネック化
施策
- Googleアナリティクス (GA)/Google Tag Manager (GTM) 360の運用ルール策定
- 伴走型Googleアナリティクス(GA)/Google Tag Manager (GTM)サポート
結果
- データ計測基盤改善・保守の安定化
- Googleアナリティクスを中心としたデータ活用が250名体制で可能に
カインズ250名の社員が活用するデータ解析基盤を支える組織づくりを支援
多様なデジタル人材と推進するデジタル戦略の今とこれから
- カインズ CRM・アナリティクス部部長代理 田脇様(左上)、同部 グループマネジャー 大谷様(右上)、プリンシプル 取締役副社長 木田(左下)、データ解析エンジニア 似田貝(右下)
ホームセンター業界最大手の株式会社カインズ様(以下、カインズ)は、100名規模でデジタル人材を新規採用し、着実にデジタル戦略を推進してきました。
プリンシプルではこの規模の組織から次々に繰り出されるデジタル施策について、データ計測基盤の側面から足掛け4年、継続的に支援しています。今回はカインズのデータ利活用・デジタル施策運用の中心的部署で奮闘するお二人に、これまでの課題とこれからの取り組みについて、詳しく伺いました。
インタビュー受け手
田脇様:デジタル戦略本部CRM・アナリティクス部部長代理
大谷様:同部 アドテクノロジー・アナリティクスグループ グループマネジャー
インタビュー聞き手
木田:株式会社プリンシプル 取締役副社長
デジタル戦略本部発足時以来のパートナー
――木田:この度はプリンシプルのGA/GTMサポートを選んでいただきましてありがとうございます。本サポートに至るまで、どのような経緯があったのでしょうか。
田脇:我々の部署はデータを使ってビジネスに成果を出すベースを作る中核となっている部署です。アプリに使うデータからトランザクションデータ、顧客データなど、さまざまなデータを処理し、カスタマー・データ・プラットフォームを作成しています。お客様とコミュニケーションをとるにはどれを使用するのがいいのか、というようなエンジニアへの問い合わせ対応をはじめとしたデータ整備・利活用を担っています。
プリンシプルに依頼する前は断片的な知識を元に個人のノウハウで運用していましたが、経験値が足りず、社内のニーズを捌ききれない状況が続いていました。ちょうどデジタル戦略本部を作るタイミングで、外部の専門家に頼もうと思い、プリンシプルに相談しました。
プリンシプルの専門コンサルタントから、チームで運用していくためのノウハウや具体的なツールの紹介だけでなく、アフターフォローも含めてサービス提供いただいたことで、より業務を進めやすくなったと思います。
維持・整備されたGAで250名のPDCA運用をサポート
――ご評価ありがとうございます。弊社サービスを受けて、事業または御社内への影響や変化がありましたら教えてください。
田脇:データを見て決めていくというデータドリブンな運用が定着してきました。デジタル接点データの正しい扱い方が定着したのは最近のことで、今思えば、そのきっかけがGAの基盤整備だったと思います。社内においても、GAを日常的に見るメンバーが増え、議論が活発になるというような変化もありました。
大谷:私はプリンシプルのサービス導入後に入社したのですが、当初からカインズ内ではGAを見る人が多い印象でした。現在はアカウント数にして250名規模の人がデータを見ています。
昨年8月のECサイトのリニューアルをきっかけに、クリエイティブ担当者自身がGAデータを使って、検索エンジンの改善をしたり、バナーの表示回数を確認したりするようになったという変化がありました。
――木田:サービスの中で、特に印象に残っている点はどのようなところでしょうか?
大谷:「これは最低限やること、ここまでやるならこうした方がいい」というように、常に複数パターンをご提案いただき、こちらで選択できた点に大変満足しています。
特に自分たちに知見が不足していたレコメンドのABテスト案件があったのですが、Googleオプティマイズを活用し、コミュニケーションにまで関わっていただいた点はよかったです。
田脇:2019年以降ECサイトのリニューアルを見据えて、元のサイトの計測基盤の作り直しを進めてきました。プリンシプルの支援を参考に実施したのですが、これが現在の計測のベースになっているので、結果的に大きく貢献していただいたと思います。
100名超のデジタル人材がデータをもとに顧客の体験価値を上げる
――木田:カインズではデジタル戦略推進のため、さまざまな強みを持つ、多くのデジタル人材が活躍されているように感じています。
大谷:自分がEC専業会社のキャリアのみですので、実店舗をもつ事業会社で働くのはカインズが初めてです。EC専業ですと、実際にお客様の顔を見ることができません。カインズの場合は、店舗に行けばお客様と話ができます。お客様と直接コミュニケーションをとれる点は大変魅力的ですし、やりがいにつながっています。カインズは、店舗とEC両輪で施策を実施することができている数少ない会社なのかな、と思います。個人的にDIYが好きなので、より魅力的な会社に感じるのかもしれません(笑)。
田脇:カインズのアクティブな会員数は750万人います。買い物データ、体験データ、個人情報含め多種多様なデータを使って、どんなことができるかと考えられること自体が恵まれた環境だと思います。
データと環境の両方が揃っているというのは、料理で例えるならば、使い勝手の良い調理器具と食材がそろっているから料理が楽しくなるようなもの。今後はOMOの展開も広げていくのでますます楽しみが増えていくと思います。
――木田:これからはさらにECのみならず、店舗でもデジタル投資をされていくということですね。今求められているのはどのような人材だとお考えでしょうか。
田脇:大前提として、いろんなことに関心を持ち、一つの物事がここにも応用できそうだと関係性を理解した上で発展させていける応用思考がある人が求められていると思います。
データを正しく扱えるスキルをベースに、データクレンジングの仕方や適正なルール設定ができること、そしてそれをどう使うのか、どう紐づけるのかを考えることが大切です。
最初からすべてができる人は少ないと思いますので、まずはカインズに興味をお持ちいただいた方にお声がけいただければと思っています。
――木田:最後に、これから一緒に働きたい人へのメッセージはありますか。
田脇:カインズメンバーは全員、お客様がより良いくらしを送れるようお手伝いしたいという思いで業務を進めています。
そのためにも、データを活用し、整備してお客様の役に立ちたいと思ってくれる人を求めています。
私自身入社後は店舗業務からスタートし、今その経験が生きていますので、経験業界関係なくさまざまな領域の方に興味を持って頂きたいですね。
大谷:実店舗とオンラインのOMOを意識した施策に取り組んでいます。総合的に顧客満足度を高めることを意識していて、単に売上目的だけでない施策に取り組んでいる会社ですので、やりがいがあると思います。
カインズが好きな仲間たちと一緒に、デジタル改革を加速させ店舗とオンラインともに成長させていきたいです。