クライアントディビジョン マーケターの大伴 明子です。ソリューションディビジョンのコンサルタントによる最新技術・戦略ブログとはちょっと違うシリコンバレー研修について報告します。
シリコンバレー研修とはプリンシプルの社内制度です。「入社年次に関係なく」、「職種に関係なく」四半期に一度程度、選抜された社員がシリコンバレーを視察する研修です。業務上の出張にあたりますので、旅費、宿泊費、出張日当が出ます。
詳しくはこちらをご覧ください。この研修は代表の楠山がアメリカに拠点を構えていることから始まりました。
https://www.principle-c.com/recruit/culture/?data=org
今回、Dreamforceというセールスフォースユーザー最大の国際的カンファレンスが がサンフランシスコ開催されるということで、それに合わせての研修となりました。
セールスフォース好きの自分としては非常にワクワクする体験です。まずは、Dreamforce 2018についてまとめてみました。
1.Dreamforce 2018参加
2003年から毎年開催している世界最大と言われているソフトウェアカンファレンス
「Dreamforce」。
始まる前から参加者の注目を集めていた、会長兼共同CEOのマーク・ベニオフの基調講演を生で見ることのできる会場は、2時間以上前からごったかえすという状態でした。私は、その混乱を避けるためにサテライト会場のほうで聞きました。
2018会計年度の売上が10億ドルを突破し、2019年度は13億ドル以上を見込むということで、マークは、「Trailblazers(企業のデジタルトランスフォーメーションを支え、革新に挑戦する人々のことをセールスフォース社ではこう呼んでいるようです。意味は『先駆者』」たち、Salesforce の社員やパートナー、関係者のすべてに感謝を示していました。
世界90カ国以上から、17万人以上が事前登録を済ませ、1000万人以上がオンラインで参加となったそうです。
この「Trailblazers」という言葉は随所に出てきましたし、会場中にも散りばめられていました。先駆者が最新のソリューションを導入し、実践し、成果を出すことで後に続く企業が広まってゆくという戦略と思います。
その戦略に従いブランドを既に確立している顧客企業を上手く利用して、Salesforceの事例を紹介し他の顧客にも広めてゆくという手法はプリンシプルのマーケティングとしても見習うべきところがあると感じた次第です。
マークは、信頼、カスタマーサクセス、イノベーション、平等という4つのコアバリューを紹介し、特に、強く平等ということに語っていました。
“We are living no one behind.”という言葉が印象的で、”Inclusive Capitalism”というビジョンを示していました。その中で、貧困など不利な立場にある若者に、デジタルの知識とスキル、経験を提供し、就労を支援する非営利団体があり、そちらで、Trailhead(セールスフォース社が提供しているSalesforce.comを学習するための無料で利用することができる e-Learning サービス)を活用しているそうです。
マークはさらに、Dreamforce、Salesforceとしてのエコロジー活動への取り組みも強調していました。一例として、今回のDreamforceの参加者には離れた会場間の交通手段として自転車タクシーを提供していました。これに、私も乗ってみましたが浅草で見る人力車のような高さはなく、本当に自転車の後ろに乗り場がついているような形をしていました。漕ぎては若い男性でしたが、その青年は、一生懸命漕いでくれたので、目的地まですぐに着き、とても快適でした。
また、リサイクルのためのボランティアの人がたくさんいて、ゴミの分別を徹底的にやっていました。
マークの基調講演以外で、今回紹介されていた中で特に大きく取り上げていたのが、Customer360でした。
Customer360とは「セールス、サービス、マーケティング、コマースから分析まで、Salesforceはプロダクトの拡充とTrailblazersたちのコミュニティの力によって、カスタマーサクセスをあらゆる角度からサポートできるようになったことから、 Salesforceのプロダクトをより深く連携させ、まさに360度すべての角度から一歩先のカスタマーサクセスを提供するための新たなプラットフォーム」ということだそうです。
どのセッションにもこのCustomer360について盛り込まれていました。この複数製品の「スイート」としての展開は、Adobe Systemsの一連のマーケティングソリューションの展開方法や、Google社の360系有償ソリューション展開方法とも似ており、顧客企業に複数製品をシームレスに提供することで、顧客単価を上げ、また、他社製品が入りにくいようにしている戦略と思われます。
Customer 360の一つの事例
イタリアのBrunello Cucinelli
https://shop.brunellocucinelli.com/en-us/
ECサイトを支えるのは、SalesforceのCommerce Cloud(ECプラットフォーム)
著名企業としては、adidasもこちらを使っていることを大々的にアピールしています。
例えば、お客様がECサイトでブルーのブレザーを注文した直後、「やっぱり他の色がいい」とチャット画面に入力したとします。すると、Service Cloudを通じて対応するオペレーターはダッシュボード上で、Commerce Cloudに記録されているオンラインでの購買履歴だけでなく、MuleSoft($6.5 billionでSalesforceが買収 )を通じて統合された実店舗での購買記録も同時に確認できます。オペレーターはすぐに、直近でこのお客様がグレーのセーターを購入していることを知り、「グレーも気に入るはず、グレーをおすすめするべき」と判断できます。
このように、CommerceServiceといったSalesforce製品に加え、MuleSoftを通じて実店舗のデータベースとも連携することもできるようになったとのこと。
新しい注目の機能
今回発表された目玉が、「Einstein Voice」でした。SalesforceのAI・Einstein(アインシュタイン)が、音声入力に対応したそうです。
製品デモでは、Salesforceのモバイルアプリ上で簡単なミーティングメモを読み上げ、「Analyze」ボタンをタップするだけで、記録やToDo項目、Sales Cloud上の新しい案件を自動で作成できる様子が披露されていました。
Appleとの連携強化
Einstein Voiceの発表と同時に、Appleとの連携強化についても言及されていました。siriに話しかけることのより音声認識し、SalesforceへのTODO入力、読み上げ、商談や金額変更などを音声認識し、より入力を迅速に行えるようなサポート体制に力を入れていくようです。
メタリカライブへ参加
Dreamforceを盛り上げるお楽しみイベントの一つに、Dreamfestaがあります。コンサート付き巨大パーティーですが、今回のゲストは、メタリカとジャネット・ジャクソンでした。
入場にあたりかなりの列に並びましたが、なんとか会場として利用されているビル・グラハム公会堂に入ることができました。
全員が一つのコミュニティに属しているためなのか、何万人も集まっているものの特に混乱もなく、問題も起きず、最後まだ大盛り上がりで終了していました。楽しかったです!
2.社会勉強
弊社代表の楠山に連れて行ってもらい、外側からではありますが、Google社、Apple社を見学してきました。感想は、とにかく広い・・・。スケールの大きさを感じました。
上の写真はGoogleキャンパスですが、たくさんの建物が広い敷地内に点在していました。Googleのキャラクターたちもいろいろな場所にいました。
また、Google社創設の出身大学 Stanford Universityも見学してきました。本当に行ってよかったです。学生たちが広い大学構内を電動スケボーで移動していたり、芝生の上で、横になりながら本を読んでいたり、とても素敵な光景でした。50代や60代になったときでもいいので勉強しに通いたい!!!と胸に熱い想いがこみ上げるような場所でした。
3.家族の協力
私は、プリンシプルに勤務している1社員ですが、プライベートでは子供を持つ母親でもあり、ワーキングマザーです。ですので、私がワーキングマザーを代表しているわけでもなんでもありませんが、働くお母さんたちの苦労は分かっているつもりです。
ただでさえ、会社の仕事と母親業の両立に苦労しているくらいですから、アメリカ研修なんて、夢のまた夢と考えていた私にとって、直属上司木田からの「行ってみたら?」という言葉は青天の霹靂でした。
え?アメリカに?私が?子供を置いて?え?
という状態でした。
でも、自分の業務に今、最も関係するセールスフォースの一大イベントがサンフランシスコであり、それに参加できるチャンスが叶うかもしれない!ということに、じっとしていられなくなりました。実現できたのは、家族のサポートがあってのことです。
家族に心から感謝。
会社と上司がチャンスを与えてくれたことに感謝。
結果として、社内のワーキングマザーの先輩が実現していたように自分でもアメリカに行けるんだ!という一つの自分の中の壁をまずは乗り越えた、ということになります。
次は、高い目標ではありますが、Trailblazerを目指しながら、これからも日々努力していきたいと思います。
そして、いつか、スタンフォード大学へという、また果てしない大きな夢を持ちながら、今日からまた取り組んでいきたいと思います。
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