2024年9月17日にECサイトにおけるSEOについてのセミナーを開催しました。本記事ではセミナーで紹介した「ECサイトでよくあるSEO課題、対策」について9つ紹介します。

セミナーではサイトの種類別に支援事例もご紹介しております。講演資料とアーカイブ動画は無料公開しておりますので、下記のリンクからダウンロードください。

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1. 商品詳細ページのサイトマップ掲載漏れ

課題

更新頻度の多い商品詳細ページではサイトマップ*1の掲載に漏れが起こることが多々あります。
その結果、サイトのコアコンテンツである詳細ページがクロールされない事態が発生します。

*1 サイトマップ:サイト上のページなどの情報やURLを検索エンジンに伝えるファイル。

対策

原則インデックスさせたいページはすべてサイトマップに掲載します。
バッジ処理やCMSの自動サイトマップ更新機能があれば活用することがおすすめです。

2. クロールが行き届かない「重要商品」ページ

課題

新商品や人気商品などの「重要商品」が深い階層にある場合、内部リンクが少なくなる傾向があり、クロールが届かないことがあります。

対策

以下のような方法が有効です。

  • サイト階層の浅いページに「新着商品一覧」などの「重要商品」の一覧ページや特集ページを設定する
  • サイトトップに重要商品の掲載枠を設定する

3. インデックス不要な自動生成ページへのクロール

課題

商品IDなどによって自動生成される一方で、インデックスが不要なページに、高頻度でクロールが発生している場合、クロールバジェット*2が浪費されます。

*2 クロールバジェット:Googleがサイトのクロールに費やす時間とリソース。

対策

まずクロールさせるべきページを決定します。クロールが不要なページについてはrobots.txtを使用し、クロールをブロックします。

4. 商品掲載数 0件ページがインデックス可能になっている

課題

サイト内商品検索や商品絞り込み機能で商品掲載件数が0件のページがインデックス可能な設定になっている場合、「低品質コンテンツが大量に存在する」と検索エンジンから低い評価を受けるリスクがあります。

対策

インデックス不要ページにはnoindexを設定するなどしてインデックス可否をコントロールします。

5. 商品一覧の2ページ目以降がインデックスされない

課題

商品一覧ページの2ページ目以降がインデックスされない設定されない設定になっているECサイトがしばしば見受けられます。よくあるパターンは、 2ページ目以降のURLが1ページ目に正規化*3されているものです。

*3 正規化:そのコンテンツを代表する正規URLを選択するプロセスで、非正規URLのページのインデックスされません。正規化先はcanonical(カノニカル)タグと呼ばれるタグで指定します。

対策

2ページ目以降をインデックス可能な状態にし、インデックスされた際にTitleが重複しないようTitleやH1にページ数(例「2ページ目」)などを入れるようにします。

6. 一覧ページにおける非同期の「もっと見る」ボタン

課題

商品一覧ページにて、非同期処理*4の「(商品を)もっと見る」ボタンが設定されている場合、 Googlebotはボタン押下後表示される商品情報を認識することができません

*4 非同期処理:ある処理の実行中に他の機能やコードを実行できる処理。ウェブブラウザ上でのリロードなしでページ上にHTMLを出力する際などに使われる技術です。

対策

商品数が多く1ページ内に掲載しきれない場合は、一覧ページを分割し、各ページへの内部リンクを[a href=”[URL]”]で実装します。

7. 販売終了商品ページの評価が引き継がれていない

課題

販売終了した商品で再販予定のない商品詳細ページが削除されたため、ページ評価を他のページに引き継ぐことができていないことがあります。

対策

後継商品ページがある場合は、そのページに 301リダイレクト*5します。後継商品ページがない場合は、商品詳細ページが掲載されていた一覧ページなどに 301リダイレクトします。

*5 301リダイレクト:リダイレクトが永続的なものであると検索エンジンに伝えることで検索結果に新しいリダイレクト先を表示します。

8. 検索需要のあるキーワードへの未対応

課題

カテゴリ別商品一覧は非ブランド系キーワードからの流入の獲得上非常に重要である一方で、以下のような課題が散見されます。

  1. 検索需要の低いキーワードで設定されている
  2. 細分化することで価値を発揮する(細分化させたキーワードに検索ボリュームがあり、かつ、掲載できる商品がある)カテゴリが一つのカテゴリに統合されている

対策

商品一覧のTitleやH1には以下のような設定をします。

  • 1に対して、 同義であるが検索ボリュームが大きく異なるキーワードがある場合は基本的に検索ボリュームの多い方を使用する
  • 2に対して、 統合させた商品一覧と細分化させた商品一覧とを別々に作成する

9. 検索結果画面上の視認性が低い

課題

検索結果画面上の表示内容が商品スニペット*6ではないために、同スニペットに対応したページに視認性で競合負けすることがあります。

*6 商品スニペット:評価、レビュー情報、価格、在庫状況などの追加の商品情報を含むテキスト検索結果。

対策

商品スニペットに適用されるProduct構造化データ*7を商品詳細ページに実装します。

*7 構造化データ:ページに関する情報をさまざまなサイトで活用できるように標準化したデータ形式。

まとめ

本記事では、ECサイトでよくありがちな「課題」や「対策」についてご紹介しました。

セミナーでは、実際にあった「成功事例」や「失敗事例」などをまとめ、さらに詳しく解説しております。ぜひ、下記リンクより講演資料・アーカイブ動画をご覧ください。

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自社ECサイトのSEOをお考えの方にお役立ていただければと思います。また、弊社ではSEO支援に加え、Webマーケティング支援の実績も多数ございます。お困りごとがある際は、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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森川由貴

学生インターンから新卒入社。スポーツメーカーやファッションECサイトなど大規模サイトのSEOコンサル支援を担当。

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