去る2024年2月13日に「GA4活用最適化のために取り組むべきステップとは?~ユーザー軸で考えるGA4活用設計と実装のポイント〜」というテーマでウェビナーを開催しました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました!
この記事では、本ウェビナーの内容をまとめていきます。
〈こんな方にオススメ〉
- 自社サイトの収益拡大をミッションとしているWeb担当者
- GA4は導入したが、活用に苦戦している方
- GA4で自社に適したデータ計測をしたい方
- 解析に便利な、オススメのGA4実装を知りたい方
本ウェビナーでは、自社のマーケティングに最適化したGA4活用設計の重要なポイントを、事例紹介を交えて解説しました。本記事では、ウェビナー内で紹介したオススメのGA4実装方法について解説します。
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GA4が実現するジャーニー最適化とは
GA4は、「ユーザー軸」で顧客のフルジャーニーを最適化することを最終ゴールとしています。これまでUA(ユニバーサルアナリティクス)で追いかけてきた「セッション軸」と、GA4の「ユーザー軸」とは、どういった違いがあるのでしょうか。
GAには主に「イベント軸」「セッション軸」「ユーザー軸」の3つのスコープがあります。 下記の図では、ユーザーがページに来訪してから、初回購入を経て、再訪しリピート購入する場合のそれぞれのスコープについて示しています。
セッション軸では、流入時のメディアごとの流入数、CV数、CVR等、データをセッション単位に分解して評価しました。ユーザー軸でデータを見るときは、ユーザーのジャーニー全体を捉えて、施策を評価します。
これまでは、「ファネルのボトムにいるユーザーからのセッション」を発生させることで、アクションを増やそうとする考え方が主流でした。
一方GA4では、ファネルのボトムユーザーだけでなく、「自社にフィットするユーザー」からアクションが起こるよう最適化します。つまり、施策をユーザー軸で評価しようという考え方です。
GA4の登場で、ユーザー軸のデータをもとに顧客のジャーニー上の行動・心理の理解を深め、中長期でエンゲージメントを高めるためのPDCAを回していくという、本質的な取り組みに一歩近づいたと考えています。
そんなGA4を活用していくためには、自社のターゲットユーザーに基づいたKPI設計が重要です。その際、設計したKPIをGA4でモニタリングできるように、データの追加実装が必要となるケースがあります。
オススメのGA4実装
GA4は、ウェブサイトやアプリ上でのユーザー行動をイベントとして計測しています。
イベントデータは、イベント名と、それに紐づくパラメータで構成されています。自動で取得されるパラメータの他に、手動でパラメータを設定することも可能です。
実装例1 – リード獲得サイト
リード獲得サイトの評価にオススメなのが、オーディエンストリガーを使った実装です。
オーディエンストリガーは、ユーザーが特定の条件を満たす行動を起こした場合にイベントを発生させる機能です。これにより、特定の導線をたどったユーザーを、探索レポートを使用せず標準レポートで一目で把握することが可能になります。
オーディエンストリガーによるイベントはリード獲得施策などのKPIとして使用するのに非常に便利です。また、 Google広告とGA4を連携していれば、広告のCVとして利用可能です。
スコープ(シーケンスの場合):
- 全セッション:今までに発生させた全セッションを通して、条件を満たした場合にイベントを発生させる
- 同じセッション:1つのセッション内で条件を満たした場合にイベントを発生させる
イベントカウント方法:
- 1ユーザー1カウント
- ユーザーが条件を満たす度にカウント ※ただし1ユーザー1日最大1カウントまで
注意点:オーディエンストリガーにより発生したイベントには、タイムスタンプ、セッション情報、ユーザー情報は紐づくが、page_locationなどイベントごとに値が更新されるパラメータは紐づかない
プリンシプルのGA4で、オーディエンストリガーを使用してイベントを作成してみます。
本編ではデモンストレーションを交えてご紹介しました。
実装例2 – ECサイト
ECサイトでオススメの実装として以下の3つがあります。
- eコマースイベント一覧
- eコマースイベントの取得 -パラメータ/商品ベースでの分析/購入経路/決済経路
- 会員IDによるユーザー識別-User-ID機能/レポート用識別子
講演資料では、eコマースイベント一覧をご覧いただけます。GA4に送信すると、eコマースイベントとしてGA4に認識されます。
※画像はイベント名をマスキングしていますが、講演資料をダウンロードするとすべてご覧いただけますので、ぜひご確認ください。
以下では、eコマースイベント一覧以外の2つ、「eコマースイベントの取得」「会員IDによるユーザー識別」について簡単にご紹介します。
eコマースイベントの取得
■eコマースイベントの取得 – パラメータ
eコマースイベントではGA4が定義したパラメータを使用することで、標準レポートにデータが表示されます。eコマースイベントは、itemsパラメータを付与することで商品情報をGA4に送信することが可能です。これにより商品ごとの詳細をレポートで可視化することができます。
■eコマースイベントの取得 – 商品ベースでの分析
商品ごとの購入状況は「eコマース購入数」レポートより確認できます。どの商品の購入率が高いのか、など商品ベースでの分析が可能です。
■eコマースイベントの取得 – 購入経路
セッション開始から購入までのユーザーの離脱状況を、「購入経路」レポートより確認できます。ファネルはクローズド型です。これにより、サイト内の強化すべき導線が見えてきます。
■eコマースイベントの取得 – 決済経路
決済ページに特化したユーザーの行動を、「決済経路」レポートより確認できます。ファネルはクローズド型です。決済フローの中で改善すべきポイントが見えてきます。
会員IDによるユーザー識別
■会員IDによるユーザー識別 – User-ID機能
サイトへのログインを発生させたユーザーは、GAのUser-ID機能によりサイト独自で発行した会員IDを使用したユーザー識別が可能です。GA4で取得するすべてのイベントに、user_idパラメータを付与する必要があります。
詳しくは、[GA4] User-ID で複数のプラットフォームをまたいでアクティビティを測定する – アナリティクス ヘルプ をご覧ください。
■会員IDによるユーザー識別 – レポート用識別子
GA4では下記3つを使用してユーザーを識別します(上部に記載のものから優先的に使用)。
- User-ID:会員IDなどユーザーから提供されたIDを使用してユーザーを識別
- デバイス ID:GAが発行する、クライアント ID(Web)またはアプリ インスタンス ID(アプリ)
- モデル化データ:上記のいずれも使用できない場合、モデリングを行いユーザーを推測
また、レポート用識別子を「ハイブリッド」または「計測データ」に設定することで、User-IDによる識別が有効になります。
まとめ
本記事では、ウェビナー「GA4活用最適化のために取り組むべきステップとは?~ユーザー軸で考えるGA4活用設計と実装のポイント~」でご紹介した、オススメのGA4実装方法についてまとめました。
以下について知りたい方は、ぜひ講演資料をご覧ください。
- GA4導入後に取り組むべきこと
- 事例共有を含めた活用設計のプロセスの紹介
- オーディエンストリガーの使い方
- ECサイトでの商品データの取得方法
- 会員IDでのユーザー識別を可能にする方法
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