Googleアナリティクスの認定資格「Google Analytics Certification」にて、GA4バージョンが2022年8月に公開されました。
本記事では、2022年8月に公開されたGA4対応の「Google Analytics Certification」について、試験の概要と問題の傾向について見ていきたいと思います。
スキルショップ
「Google Analytics Certification」はGoogleが運営している「スキルショップ」というサイトで受験することができます。
https://skillshop.exceedlms.com/student/catalog
スキルショップには、Google広告周辺やGoogleアナリティクスといったGoogleプロダクト関連の学習コンテンツが提供されています。また、学習後は「試験」を通じて、どの程度身についているかを確認できるようになっています。
以前の「Google Analytics Individual Qualification」ではユニバーサル・アナリティクスに関する試験のみでしたが、2022年8月にGA4に対応した問題が公開されました。
Google Analytics Certificationの概要
「Google Analytics Certification」は下記URLから受験できます。
https://skillshop.exceedlms.com/student/path/508845-google-analytics-certification
- 問題数:50問
- 合格ライン:80%(40問)以上正解
- 試験時間:75分
- 試験形態:オンライン
- 受験費用:無料
一度受験に不合格になると、再受験するために1日待つ必要がありますが、何度でも受験可能なため、受験のハードルは高くありません。
問題の傾向
1回の試験受験50問において出題された問題をいくつかのカテゴリに分類し、2問以上出題されたカテゴリを以下に記載します。
カテゴリ | 出題回数 |
---|---|
レポート関連 | 7 |
計測のカスタマイズ | 6 |
GMP全体 | 5 |
アトリビューション | 4 |
ディメンションと指標 | 3 |
イベント構造 | 3 |
アカウント構造 | 3 |
有償版機能 | 2 |
プライバシー | 2 |
オフラインデータ取り込み | 2 |
オーディエンス | 2 |
アカウント管理 | 2 |
BigQuery | 2 |
「レポート関連」「計測のカスタマイズ」「ディメンションと指標」が多く出題されている点は今までのユニバーサル・アナリティクスの試験でも同様でした。一方で、Googleアナリティクスだけに限らず、Google広告やGoogleタグマネージャー、Google Optimize、Looker StudioといったGoogleマーケティング・プラットフォーム全体について知る必要のある出題が増えています。
また、大規模サイトを運営する一部のユーザーでしか使われていない「有償版機能」に関する設問や、利用には少しハードルが高い「オフラインデータ取り込み」「BigQuery」に関する設問も準備されており、これらだけで50問中6問を占めています。今までのUAの試験では有償版製品に関する設問は設定されていなかったはずが、GA4では有償版製品に関する設問も準備されていることから、有償版の位置付け(もしくは、この試験の位置付け)が今までと変わっているのかもしれません。
Googleの狙いは?
これだけからGoogleの狙いを予測することは難しいですが、私は以下の2つを予測しました。
- Googleアナリティクスだけでなく、Googleマーケティング・プラットフォーム全体を活用してパフォーマンス改善に取り組んで欲しい。
- オフラインデータの取り込みやBigQueryといった機能を使い、標準の機能で得られる情報だけでなく、ファーストパーティーのデータ(自社データ)と組み合わせて分析の質を高めて欲しい(そしてそれらを高精度で運用するために有償版の導入検討をして欲しい)。
特に2つ目は、今後も引き続き「ITP」「GDPR/CCPA」などにより、既存の技術だけでは計測精度の問題が出てくることが懸念されています。そのような中でファーストパーティー・データ(自社データ)を組み合わせた分析はニーズが今後高まっていくでしょう。
まとめ
本記事では、2022年8月にローンチされたGA4対応版の「Google Analytics Certification」について、受験したときに記録した各設問のカテゴリ情報をもとに問題傾向の分析と、そこからGoogleの狙いについて考察してみました。
試験自体は無料で自宅で受験することができるので、まずは腕試しとして受験してみてはいかがでしょうか。