はじめに

Web広告出稿を外注するにあたって、「どこの代理店にお願いすべきだろう」「大手の代理店でも自社の方針に合っているか分からない」など、代理店の選定にお困りではありませんか?

大規模サイト〜小規模のサイトまでWeb広告の出稿はWeb広告代理店に委託するケースが多いのではないでしょうか。企業は委託するWeb広告代理店と協力し、広告費を効率的に投資して業績を伸ばすことが必要です。

協力して業績を伸ばすという点で、Web広告代理店はパートナー企業といえます。特にWebを中心としたマーケティング活動を行う企業で、大きなマーケティング予算を扱う場合は、パートナー企業によって結果が大きく変わってまいります。

上記のことから企業のWeb広告代理店の選定は非常に重要です。現状課題の解決とさらなる向上を目的として、すでに取引をしている代理店がいる中でも定期的に代理店の見直しを行っているのではないでしょうか。

今回は筆者がWeb広告業界に入ってから数十回と代理店選定の機会に参加して、代理店選定のポイントとすべきと感じた点をまとめました。代理店選定の際に少しでもお役立て頂けると幸いです。

Web広告代理店の役割と業務内容

代理店選定のポイントに入る前に、代理店はどうあるべきなのか?Web広告代理店の役割と求められる業務内容をまとめます。

Web広告代理店の役割を端的にいうと「広告主から広告予算を預かり、決定したKPIが最大化されるように広告掲載を行うこと」です。

上記役割を達成するために、代理店は下記4つの業務を行っています。

①プランニング業務

広告主を成功に導くための戦略立案

  • 広告主のビジネスに最適な媒体と広告メニューを選定する
  • 自社の強み・競合の存在を考えた上でどういった訴求が有効かを考える
  • ビジネスモデルと事業計画に対して、いつ、どのタイミングで、どの部分の露出を強めるかを考える
  • 上記のシミュレーションを立てて、事業計画とシンクさせる。

②入稿業務

プランニングした内容を実装する

  • 各媒体のターゲティングの設定
  • 各媒体へのクリエイティブの入稿
  • 各媒体の広告タグの設置

③運用業務

予算管理及び広告の成果を高めるための調整

  • 広告予算の管理
  • 複数媒体への予算アロケーション
  • 入札設定
  • ターゲティング追加・除外
  • 広告文の改廃

④報告業務

運用結果のレポーティングと広告主への報告

  • 広告レポートの作成
  • 報告会による報告
  • 必要に応じて新規施策の提案

これらの業務が代理店が行うべき主要業務と言えます。

まず代理店を選定する前には、今発注をしている代理店が上記業務を網羅的に行っているかを今一度確認しましょう。

Web広告代理店選定の5つのポイント

Web広告代理店の役割にまとめたように、Web広告代理店の業務は多岐にわたります。

これらの業務が適切に行われるだけではなく、さらなる事業成長のためのビジネス支援ができるパートナーの選定が必要です。

その観点を取り入れ、代理店選定のポイントをまとめると下記5つに大別されます。

  • 【課題解決】自社課題の解決に繋がる提案か
  • 【体制】体制が整っているか
  • 【実現性】同じ業界の事例が存在するか
  • 【全体最適化】Web広告の枠を超えた観点から提案があるか
  • 【提案の妥当性】計画が数字で詳細に示されているか

【課題解決】自社課題の解決に繋がる提案か

代理店選定のきっかけになっている課題が解決されるか、という点がまず重要です。

例えば、いま取引をしている代理店のレスポンスが遅いということであれば、コミュニケーションが遅延なく取れる環境や体制が整っているかという点が重要になってくるかと思います。

【体制】体制が整っているか

誰がメインの担当者で、何名が支援に入ってくれそうなのかといった点は確認しておきましょう。

よくあるのが、プレゼンするコンサルタントと実際に運用を行うコンサルタントが異なるという体制です。体制図やプロフィールは確認することを推奨します。また、コンサルタントのコミット度合は必ず確認しましょう。名前だけ羅列されていて機能しないこともあるため注意が必要です。

さらにプロジェクトを遂行する上で重要なのは、広告主の担当者とコンサルタントの相性です。なぜならWeb広告のプロジェクトは1.2ヵ月で終わるものではなく、広告主が広告掲載を取り止めない限りは永遠と続くからです。

そのため、担当コンサルタントがこちらの意図や方針を汲み取ってコミュニケーションできるかどうかは非常に重要です。提案依頼時のオリエンテーションや提案時の質問で確認すると良いでしょう。

【実現性】同じ業界の事例が存在するか

提案の実現性を計る上で事例があるかどうかも重要です。提案が本当に実現されてうまくいくのかどうかは事例がなければ判断ができません。

ただし、代理店側も実行する力があるが、事例がないだけということもあるでしょう。その場合はなにかしらの同業界でなくとも近しい事例を出してもらうと良いでしょう。

【全体最適化】Web広告の枠を超えた観点から提案があるか

自社のビジネス成長視点で考えてくれる代理店を選定しましょう。

「広告の提案が欲しい」とオーダーをしてしまうと、Web代理店側は広告の提案のみを用意します。しかし、本来は広告の成果を良くすることが目的ではなく「サイト全体のKPIを高めること」が目的のはずです。

そのため、提案依頼のオリエンテーション時から提案はWeb広告に限らないと明言しましょう。マーケティング予算上、その案が採用できなくともサイト全体の視点から課題を認識してもらい、優先度の高い施策を提案してくれる代理店と組むことが成功への近道です。

【提案の妥当性】計画が数字で詳細に示されているか(提案の妥当性)

提案されたもので本当に自社の目的数値が達成されるのか。その疑問を解消するためには数字に落とし込まれた計画が必要です。この計画数値の妥当性が自社の事業成長にも関わってきます。

重要なのは良い数字であれば良いというわけではなく、妥当であるかという点です。ある施策をすることによって、どれくらい改善されるのかの期待値がぶれていないかという観点での確認が必要です。

ここまで代理店選定のポイントについてお纏めしました。上記の点をうまく抑えなければ選定を誤り、課題の残ったままWeb広告出稿の取組が継続されてしまいます。

また、前提条件として、提案を受ける広告主側にも、Web広告の知識や代理店コミュニケーションスキルが必要になってきます。

最後に

今回はWeb広告代理店選定のポイントについてまとめました。

この記事を書いたのは、弊社自身がこれらを網羅できるコンサルティング会社であるべきだと再認識したことがきっかけです。ぜひWeb広告代理店を選定されている方は一度弊社にご相談ください。

プランニングのご依頼はお問い合わせよりお願いします。

 

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小田啓介

コンサルタントとして月間広告費1億円規模の広告を管理・運用。
広告事業運営やセールス組織の立ち上げを行い、デジタルラグーン(プリンシプル子会社)の代表取締役に就任。現在はコンサルティング事業部のディレクターとして事業全体を運営。
スポーツアパレル業界でのデジタルマーケティング戦略設計、人材紹介ビジネスでのユーザー質・量改善プロジェクト、商店街のDX推進システム設計、北米進出支援のリード獲得プロジェクトなどデジタルマーケティング全体の支援プロジェクトに参画。

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