はじめに:コロナ禍でセールス活動は大きな影響を受けた
私は新卒で商社に入社し、その後、株式会社サイバーエージェントに転職し、サイバーエージェントグループで20年ほど働いてきた。そして2020年2月に株式会社プリンシプルにセールスディレクターとしてジョインした。
ネット業界での営業経験は長く、すぐに活躍できるのではないかと高をくくっていた。だが、リモートワークが拡がってきた2020年3月終わりくらいから、雲行きが怪しくなってきた。
会社に電話しても担当者につながらない、アポイントが取れたとしても不要不急ということで直前にキャンセルされるといった声が現場から上がってきた。特に4月7日に発令された緊急事態宣言はダメ押しであった。
私は過去に、リーマンショック、東日本大震災を経験していたが、セールス活動がこれほどまでに影響を受ける事態は初めての経験だった。正直不安だった。
この記事では、コロナ禍における弊社の営業改革の取り組み及び成果について紹介する。
セールスチームと全社で取り組んだ3つの営業変革
営業変革① 人員リソース配分の見直し
これまでのプリンシプルというのは、共催セミナーや自社セミナーで得たリードを元に営業活動を行なってきた。
ただし、そこで得たリードには会社の代表電話が記載されていることが多く、担当者につながりにくい状況があった。またセミナーから時間が経っていると、実質的には、新規開拓に近いプッシュ型のアウトバウンド施策中心になっていた。
まずやるべきことは、新規のリード獲得であり、営業体制を大幅に見直した。具体的には、セールスの人員リソースをリード獲得のための「マーケティング」に寄せた。
営業変革② インバウンド施策に注力
さらに全社Rocks(全社目標数字を達成するためのプロセス行動目標)にインバウンド施策指標を設定した。具体的には、各部署にて、ブログ3件、ホワイトペーパー3件、ウェビナー1件を4-6月中に納品することを目標とした。
これらの目標は、立てた当初は高い目標に思えていたが、メンバーの頑張りもあり、全部署達成することができた。
営業変革③ 営業ツールを拡充
合わせて、コロナの状況に合わせて営業ツールも拡充させた。
例えば、「Withコロナを前提とした各社の取り組み」という資料を作った。
これを用いて商談の最初に会社の方向性がどうなっているかを確認した。コロナ直後は、各社方針に迷いが生じていたので、この資料を元に他社での取り組みなどを紹介した。
さらにウェビナー参加者には、受講後にアンケートに回答いただき、無料の簡易診断や競合調査のニーズをヒアリングし、その後のアポイント獲得につなげるように心がけた。
インバウンド施策が大きな効果を生んだ
怒涛のような4-6月であったが、終わって振り返ってみると、1-3月以上の結果がでていた。特にアポイント獲得数については、1-3月を上回り、160件を獲得することができた。
その中でもRocksに掲げたインバウンド施策からの獲得数が80件と大きく貢献した。
会社としては、リモートワークになっていたが、セールスメンバー全員がリード獲得からのアポイント獲得に力を入れ、商談に励むことができた。この効果は4-6月にとどまらず、7月の結果にもよい影響を与えた。
まとめ
コロナは、これまでの営業のやり方を根底から覆してしまった。だがプリンシプルにおいては、セールスリソースをマーケティングに寄せたり、インバウンド施策を強化することで、乗り越えることができた。
インバウンド施策強化の流れは、7月以降も続いており、7月29日~31日にかけて、Principle Weekという全社挙げてのイベントも開催された。1000名以上の応募を集めた大型WEBイベントである。
Principle Weekで獲得できたリードを元にセールス活動をさらに強化する予定である。その結果については、改めてブログに書きたいと考えている。