こんにちは。プリンシプルで自社のセールス&マーケを担当している宮崎です。前回に続きセミナー運営について書きます。
今回僕が訴えたいことは、これです。
セミナー運営は、CSS Niteをベンチマークせよ
ではいきます!

CSS Niteとは

CSS Nite(シーエスエス・ナイト)は、Web制作に関わる方のための一連のセミナーシリーズの名称です。スタートは2005年10月で、2015年12月時点で510回を超える関連イベントを開催し、のべ56,000名を超える参加者を集めているそうです(CSS NiteWebサイトより)。
名称内に「CSS」とありますが、取り上げるテーマはCSSにとどまらずWeb制作に関連することを幅広くカバーしています。近年は、マーケティング・プレゼンに関わることもテーマになっています。
主催者は鷹野さんという方で、フォトショップやイラストレーター関連書籍の執筆も行っています。
当初は銀座AppleStore3階のイベントスペースで開催されていましたが、現在はベルサーレなど商業イベントスペースを借りて開催され、一回の参加者数は300人ほどになることもあります。
AdTechのように海外ブランド輸入ではなく、まして日経系のイベントのように出版社がバックについているわけでもありません。

僕とCSS Niteの関わり

僕は以前、Web解析士協会の事務局に所属していました。当時協会はCSS Niteのスポンサーをしていたので、協会の一員としてスポンサーセッションでプレゼンしたことがあります。
また、他の協会メンバーが登壇する際、本番に向けての各種調整もしていました。
なので、CSS Niteの幕が開く前にどんなやり取りが行われているのかある程度知っていて、そのときに感動した点がこの記事のきっかけになっています。

CSS NiteはなぜWeb制作者に支持されるのか?

10年以上の継続開催していることからCSS NiteはWeb制作者コミュニティから支持されていることは明白です。僕は、支持の理由は次の一点に尽きると思っています。
参加者視点に徹している
ふたつ具体例を紹介します。

登壇者にダメ出し

CSS Niteでは、事前に、主催者の鷹野さんが登壇者の発表内容をチェックします。
チェックするのは、発表の内容に関わること(ストーリーやスライド)と、伝え方(前を見て話すなど)の両方です。
そして、ダメなものにはダメ出しをします。
たとえその登壇者が、スポンサー団体(例:Web解析士協会)のゲストスピーカーであっても、です。
鷹野さんが参加者目線で見て、わかりづらい点は、ここで修正されるわけです。
内容が正確かどうかよりも、それが参加者に伝わるのかがポイントです。
これってなかなかできないことだと思うのです。
まず、他人にダメ出しって、心理的にやりづらいです。
相手が自分の部下ならば、ダメ出しもカンタンでしょうが、登壇者へのダメ出しは遠慮が先に立ってしまって、相当やりずらいと思います。
特に相手がスポンサーの場合、普通は(制限時間内であれば)好きに喋ってくださいで済ましますよね。
でも、セミナーの成功には、登壇者やスポンサーのご機嫌よりも、参加者が満足してくれるかの方が重要ですよね。参加者が満足するから、リピーターが増え、広告媒体としての価値も上がるのです。
CSS Niteのよいところは、登壇者にダメ出しするだけでなく、改善案も提案すること。
改善案をつくるのは手間がかかりますが、そこで手を抜かないのは、参加者満足を第一に考えているからなんだと思います。そしてそれが10年以上CSS Niteを継続させているのは要因の一つだと思っています。

参加者を代弁

数年前に開催されたCSS Niteでこんな場面がありました。
登壇者によるプレゼン後のQAタイムで、聴衆の一人からこんな質問が出ました。
「納品直前で仕様変更が発生し、やり直しになることがある。どうやったら防げるか?」
登壇者の答えは「早い段階で先方の決定権者に出てきてもらいましょう」でした。
そして質問者は礼を言って着席しました。
ふむ。。。
「決定権者に早い段階で出てきてもらう」という答えは、確かにその通りなのですが、それが難しいんだよ…」
こう僕が思っているところで、司会の鷹野さんが声を発したのです。
「では、どうやったら決定権を持っている人に最初から出てきてもらえるのでしょうか?」
この質問に登壇者がどう答えたのかハッキリは覚えていませんが、参加者を代弁してくれるヨイ質問だと感じたのを今も覚えています。

CSS Niteをベンチマークせよ

大資本や既存ブランドのバックアップなしに立ち上がり、500回以上の開催実績を積み、今や自らがブランド化したのがCSS Niteです。
B2B企業の多くはセミナーをマーケティング戦略に組み込んでいると思います。そんなB2B企業はCSS Niteから学ぶことは多いと思っています。
もちろん、CSS Niteも完璧ではありません。僕的には、開演前に隣の人と名刺交換を促されるのは、ちょっと抵抗を感じます。そう感じたらそれはマネセず、他の方法で参加者満足の具体策を考えればよいのです。
実際、僕が前回書いた記事は、CSS Niteの遅刻者ハンドリング法に触発されて考えてついたものです。
僕はこれらの経験を活かして、プリンシプルのセミナーをヨイものにしていくつもりです。
ご期待下さい!

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