「どのキーワードで」「どのページを」上位表示するか、というのは、SEOを考える上で重要な視点の1つです。
これは、どのページなら上位表示されやすいかと云う検索エンジン対策の視点と、どのページへ来てもらうのがサイトのコンバージョン率が高まるかというユーザー導線の2つの見方に分かれます。今回は、適切なページを適切なキーワードで上位表示するためのTipsを紹介します。
4つの対策手法
特定キーワードでの特定ページの上位表示化のためには、
- 該当ページを上位表示されやすい形に改善
- 該当ページ以外からの評価
の双方が重要になります。
上記の2つの項目を、4つの施策に分けて解説します。
該当ページの改善
- 1. タイトル、h1タグへのキーワードの追加
該当ページ以外からの評価
- 2. 内部リンクによる評価の移行
- 3. canonicalタグの使用
- 4. リダイレクトの使用
1. タイトル、h1タグへのキーワードの追加
googleはページタイトルやテキストを利用して、ページとキーワードの関連性を測っています。その中でもとくに強いシグナルとして利用されていると考えられるタイトルタグとh1タグには、上位表示したいキーワードを入れることが重要です。
2. 内部リンクによる評価の移行
特定のキーワードで重複するページがある場合や、さらなる順位の向上を狙う際には、サイト内部リンクによる、特定ページへの評価の集約が有効です。以下の点に気をつけることで、内部リンクの効果を高めることができます。
- 1. 該当キーワードを含むテキストでリンクを送る
- 2. ユーザーから見える明示的な形式でリンクを設置する(タブやプルダウンを使わない)
- 3. とくにTOPページからのリンクは効果が高い
全ページからリンクを送ることはもちろん、該当キーワードで重複しているページからリンクを送るだけでも効果が期待できます。
3. canonicalタグの使用
canonicalタグは正規化タグとも呼ばれ、タグで指定された先のURLと指定元のURLの表すページコンテンツが同一のものであることを主張する際に利用されます。商品一覧ページの新着順と価格順など、並び替えコンテンツなどで使われることが多いです。
canonical元からcanonical先に評価が移行されるのですが、これを利用して、競合しているページの評価を集中させることが可能です。ただし、コンテンツの関連性が低いページからの正規化はスパム扱いされる可能性があるため、使用する際には注意が必要となります。
4. リダイレクトの使用
上述の正規化と同様に、リダイレクトもページの評価を渡すことができます。
ただし、ユーザーからもリダイレクト元のページコンテンツが見られなくなるため、特定キーワードに対する対策として使用することはあまり多くありません。もともと複数に分かれていたコンテンツを統合したり、ビジネス上不要になったが検索エンジンからの評価が高いページの評価を利用する際などに使うことが多いです。
4点を紹介してきましたが、次のセクションでは、実際にどういったケースでどのような処理を行うことが多いのか、ケーススタディ形式で見ていきたいと思います。
SEOケーススタディ
- 1. 類似内容を訴求した記事コンテンツ
- 2. ほとんど違いがない商品詳細ページ(内容量のみが違う、など)
- 3. 同一商品を別目的で紹介する場合(「買取」と「販売」など)
- 4. サイト内検索結果ページの扱い
1. 類似内容を訴求したコンテンツ
初めからSEOを考慮した設計をしている場合には起こりにくい問題ですが、現実には、サイトを作ってからしばらく経ってSEOに取り組み始める、といったことも多いかと思います。そういった際に、気がついたら似たような内容を訴求しているページができてしまうことがあります。
その際には、下記のような対応が考えられます。
- 表現を変えただけでほとんど内容に違いがない場合は、リダイレクトをかけてしまう(重複コンテンツ扱い)
- 重複とまではいかないが、似たような内容になっている場合、優先したいページに向けて内部リンクを送る
- コンテンツを1ページにまとめた、新しいページを作成する
2. ほとんど違いがない商品詳細ページ(内容量のみが違う、など)
同一商品において、点数が違うだけのページ(単品と5点セット、など)や内容量が違うページ(30日用と90日用、など)をどのように扱うか迷うこともあるかと思います。
上記のようなページが大量に生成されてしまう場合は対策を取らないとサイト全体の評価が下がってしまう可能性が高いですが、それ以外の場合だと、あまり大きな問題にはなりません。大きな問題にはなりませんが、商品名で1位を取れていないような場合にはちょっとの評価もムダにしたくない、と考えられるのではないかと思います。
その際には、下記のような施策を行うことがあります。
3. 同一商品を別目的で紹介する場合(「買取」と「販売」など)
たとえば、ブランド時計の買取と販売の両方を行っているようなサイトの場合、「ロレックス」「ロレックス 買取」「ロレックス 販売」のような各キーワードで上位表示したい、と考えることが多いと思います。このケースでは、下記のような対策を行うことで目的を達成できる可能性があります。
4. サイト内検索結果ページの扱い
特定のキーワードによるサイト内検索結果ページのみをインデックスさせることで、LPとして機能させることが可能です。その際には、以下のような手法が考えられます。
- 特定のキーワードでの検索結果についてはsitemap.xmlに登録し、検索エンジンにページを認識させる
- 特定のキーワードでの検索結果ページへの内部リンクを設置する
まとめ
今回は、適切なページを適切なキーワードで上位表示するための考え方を紹介してきました。
紹介した手法はそれぞれ有効な手段ですが、状況に応じて使い分ける必要があります。「狙い通りに上位表示できていないけど、どうしたらいいのだろう…」とお悩みの際には、ぜひプリンシプルまでご相談ください。